【慌てず騒がず】お使いのパソコンの性能が低下【騙されず】

BaiduやBabylonの危険性について
騙されてしまう方がなかなか減らない広告詐欺ソフトウェア。
こちらのブログ記事や、ホームページのウイルス駆除のページでも何回かお伝えしたのですが、今回はより分かりやすくまとめて独立した記事としてご説明したいと思います。

画面にいきなり警告メッセージ(っぽいもの)が出てきたらビックリして「早く対応しなきゃ!」と焦ってしまうお気持ちは分かりますが、一旦落ち着いてください。
それは大体が何の役にも立たないどころか、パソコンの動作を遅くしたり、データを盗んだりした上に新たな詐欺ソフトやウイルスソフトを呼び込む迷惑極まりないソフトです。
ボタンを押してはいけません。ましてやお金を払ってインストールしてはいけません
最初は無料のものであっても、すぐに「無料版では改善できなかったから有料版を買え」と有料の製品購入画面に連れて行こうとします。

今回はこうした詐欺ソフトについて、改めてどういった広告の内容、ソフトウェアがあるのかご紹介いたします。
騙されてインストール・購入される方が少しでも減りますように!

目次

嘘の警告メッセージ

大体の詐欺広告が皆さんの気を引けるように派手な色だったり、危機感を煽るような文句を表示しています。
詐欺広告

嘘の警告メッセージの主なものとしては以下のとおり。

お使いのパソコンの性能が低下しています
お使いのPCがクラッシュ寸前です
お使いのPCが今にも誤作動を起こしそうです
今すぐ修復
お使いのPCの動作が遅いです
あなたのPCパフォーマンスが悪い
パソコンの処理速度を向上
PC高速化 無料スキャンはこちらから

Windowsセキュリティの重要な警告
あなたのコンピューターでウイルスが見つかりました
お使いのコンピューターは、最近(5)分間に(13)個のウイルスに攻撃された可能性があります!
お使いのPCが遅い実行しているか、不要な広告を表示していますか?

あなたのMacBook遅く、間違いなく感染した!
あなたのWindows遅く、間違いなく感染した!
あなたのパソコンはウイルスに感染しています
その状態でネット通販などを行うと危険です
表示されている番号に電話してください

お使いのMacが遅く、おそらく感染しています!
MacKeeperをダウンロードしてください。

お使いの Mac が最新のウイルスに感染している可能性があります。
削除しないと、システムファイルが損傷したり、
インターネットのブラウジング速度が遅くなったりすることがあります。
ウイルスを削除するには?

スパイウェアが検出されました
コンピュータに感染ファイルが見つかりました
PCが重大な危機にさらされています
ディスクの空き容量が非常に低下しています
Windowsのエラー! 直ちに削除するには
Windowsエラーを修復する必要があります
お使いのFlash Playerバージョンからエラーが検出されました
flash playerがクラッシュしました
お使いのPCをスキャンして、古いドライバを検出します。
コンピューターに最新のドライバーをダウンロードする必要があります
ドライバをアップデートしましょう  などなど。

このようなメッセージが出たら、
「そう言われてみれば最近動作が遅かったなあ」
「えっ、ウイルスが入ってるの?それとも何か壊れてるの?」
と、言われるがままに信じてしまう方がいらっしゃいますが、ちょっと冷静になって考えてみると警告自体が嘘であると気づけると思います。

お使いのパソコンの性能が低下しています、など

Web上でページを開いただけで、パソコンの性能やHDDの容量、ウイルス感染状況が相手に伝わってしまうことはまず有り得ません。
特に『 あなたのPCパフォーマンスが悪い 』と言われたら何となくイラッとしますね。大きなお世話だ!と詐欺業者に伝えたいところです。

ご利用のシステムが(3)個のウイルスに感染しています

どこかのサイトを開くといきなり表示されるこの画面。
ウイルス詐欺広告
これはWindows パソコンで表示される画面ですが、似たような作りでスマホでも表示されることがあります。
更新が止まって放置されたサイトが乗っ取られ、罠を張る場所にされてしまった状態です。

・サイトにアクセスした数秒の間にウイルス探せるわけがない
・そもそもそっちからPCを勝手にスキャンはできない
・システム損傷が28.1%にもなったら既にPCはまともに動かない
など、意味不明なことしか書いてません。

これも適当なことを言って、最終的に個人情報を収集したり、偽物のデータ修復ソフトやウイルス駆除ソフトを売りつけたり、といったことが目的なのでご注意を。

お使いの Mac が最新のウイルスに感染している可能性があります、など

おすすめウイルスセキュリティソフトの記事でもお話したように、Macユーザーが増えるにつれて、今までWindowsを標的にしていた悪い人達がMacも狙うようになりました。
「可能性があります」「おそらく」といったような、とてもぼんやりした煽り文句な上に日本語も妙に怪しいので、 騙される方が少ないのが不幸中の幸いですがうっかり『MacKeeper』 などの詐欺ソフトをインストールしないようにご注意ください。

お使いのPCがクラッシュ寸前です

パソコンの何が?HDD?マザーボード?という疑問が沸きます。
「誤作動を起こしそう」 、「重大な危機」 いうのもちょっと面白い言い方ですよね。
こういった詐欺ソフトの中にはデータを盗んでいこうとする物もあるので、ある意味で確かに危機にさらされていると言えますが。

何はともあれ、現物を見てもいないのにそのパソコンがもうすぐ壊れることを画面越しに宣言できるならその人は予言者です
この詐欺広告を初めて見た時は、もし私にもそんな能力があったなら、お問合せくださるお客様にアドバイスや修理お見積りをお知らせするのに便利でいいなあなどと考えてしまいました。

あなたのコンピューターでウイルスが見つかりました、など

こちらは最近増えてきた、音声で案内を出して皆さんをビックリさせる詐欺サイトです。
女性のそれっぽい音声で 、セキュリティ対策のために電話をしてこいというメッセージが流れます。
「あなたのコンピュータでウイルスが検出されました。直ちに提供された番号に電話していただくと、あなたのコンピュータ上のアドウェア、スパイウェア、ウイルス除去のためにガイドされます。このメッセージが表示されたということは、あなたの個人情報、写真、パスワードやクレジットカード情報が危険にさらされているということです。提供された電話番号に連絡していただけるまでは、インターネットの使用、Webサイトにログインすることや、オンライン上での商品の購入はなさらないで下さい。」
といった感じですね。

「 私達に電話して問題を解決するまであんまりネットしちゃだめよ 」とお姉さんに親切げに言われると何だか信じたくなってしまいますが、電話が掛かる先は偽のセキュリティソフト販売会社です。

『 マイクロソフトのソフトウェアの専門家 』とサイトにそれらしく書いてあったりしますが、マイクロソフトの専門家はマイクロソフトにしか居ません
こんなことを書くのは 『 マイクロソフトを利用した詐欺ソフトウェアの専門家 』 だけです。
更に「コンピュータやインターネットを利用しないでください」と書いてあるのは、ネット検索されてしまうとすぐに詐欺だとバレるからです。
正規のMicrosoftセキュリティセンターにもこの詐欺に関する情報が記載されているのでご参考ください。
テクニカル サポート電話詐欺を避ける

Windowsセキュリティの重要な警告

Windowsっぽい画面で 『 パソコンが危ないからココに電話しなさい 』とメッセージが出ます。
とはいえ、Windowsっぽい画面で詐欺を働こうとしているだけなので、くれぐれも表示されている番号に電話を掛けたりしないでくださいね。

私もこの詐欺画面を真似して作ってみました。
詐欺画面の真似
ウインドウのバッテンを押しても消えない場合は、タスクマネージャーから終了させてください。
▶タスクマネージャーの詳しい使い方はこちら
パソコンが重い・固まる、そんな時のタスクマネージャー

電話をすると、普通にオペレーターのお姉さんがあれやこれや、それっぽいことを言った上で、遠隔操作ソフトをインストールさせてきます。
遠隔操作ソフトを入れた上、相手がパスワードやコードを握っていたら、自分のパソコンにいつでも詐欺会社が侵入できる状態になってしまいます。
パソコンを自由に出入りできるということは、勝手にメールソフトから迷惑メールを送ったり、ネットバンキングでお金を引き出されたり、オレオレ詐欺の受け渡し口座にされたりするかもしれません。

本日のラッキーな訪問者はあなたです

上記の音声案内の詐欺と合わせて最近見かけることが増えたのが、このような表示を出してアンケートに答えさせる広告詐欺です。
アンケートに答えていくとメールアドレス、住所、氏名、電話番号などを入力する画面になります。
個人情報を集めて売り払うための詐欺なので、騙されて入力しないようご注意ください。
アンケート詐欺
迷惑メールでもありがちな 『 おめでとうございます! ○○に当選しました! 』 的なメッセージで
「 当選金の振込手数料だけお振込みください 」
「 当選商品の発送のため住所、氏名、電話番号をお知らせください 」
というような詐欺ですね。

ちなみにイオンシネマ(映画館)のサイトURLが数年前にwarnermycal.com(ワーナーマイカル)からaeoncinema.com(イオンシネマ)に変わったのですが、イオンが前の warnermycal.com というドメインを手放し、そのドメインを詐欺業者が入手したので今 warnermycal.com にアクセスすると、詐欺サイトに行ってしまい、女性音声のサポート電話詐欺や、アンケート詐欺が始まってしまいます。
(こういった事態を防ぐために普通の大手企業は旧ドメインも自社で保持し続けるはずなのですが、なぜイオンは手放してしまったのか…)
過去に warnermycal.com をお気に入り登録していた方はすぐに削除してaeoncinema.com にブックマークしなおしてください
また、もしご自分のサイトやブログでこのリンクを貼っていた覚えがある方は被害に遭う方を増やさないよう、リンクの削除か貼り直しを行ってくださいね。

flash playerがクラッシュしました、Flash playerの最新バージョンへのアップデート

(2020年12月追記)
2020年12月31日をもって、Adobe Flash Playerの提供は終了します。
パソコンに表示される案内に従ってFlash playerのアンインストール(削除)を行ってください。

Adobeサイトのアナウンスページ

(以下のFlash Playerについての記述は参考に残しておきますが、今後はセキュリティのために更新ではなく削除を行ってください)

もしもインターネットを閲覧している最中にAdobe Flash playerや、Flash playerプラグインがクラッシュしたなら、ひとまずページの更新を行ってください。
ページの更新は各ブラウザのURL表示欄の横あたりにある、ぐるんとした矢印↻で行えます。
それか簡単にキーボードの一番上の段にある【 F5 】キーを押してもいいですね。
更新しても変化が無ければ、Adobeから再インストールや更新が必要かと思います。

画面に出ているメッセージにURLが表示されている場合はそれを確認してみて、こういった正規のAdobeのURLではないアドレスがリンクされていれば、それは詐欺ソフトのインストールページに連れて行こうとする偽物のメッセージです。
※アドレスの表示が無い場合も、リンクボタンを右クリックすれば『 ショートカットのコピー 』や、『 リンクのURLをコピー 』といったメニューがあると思いますので、一旦コピーしてからブラウザのURL欄やメモ帳に貼り付けてみるとURLの確認が可能です。

更に悪質なことにこの偽物のページは本物をほぼ模倣して作られているので、パッと見では偽物と気づかずにダウンロードしてしまう方もいらっしゃいます。
(ファイルの中身はもちろんFlash playerではなく、詐欺ソフトやウイルスの詰め合わせです)
偽物ページにおいて表示されるメッセージの『 放送速度はもっと速くて、性能は良いとなります 』、『 バージョンは低いですので、更新してください 』などから、これを作ったひとは日本人じゃないんだな…と、少し観察してみるとその怪しさ満載の文面に気づくことができます。

お使いのPCをスキャンして、古いドライバを検出します

DRIVERfighterなどのスケァウェアは、パソコンのドライバーやレジストリを新しくするよう促してきます。
下記のWinZip系列のソフトの項目でもご説明していますが、ドライバーとは、周辺機器(デバイス)の動作を制御するソフトウェア(ドライバ)のことです。
デバイスをドライブさせるもの、ということですね。
そしてレジストリとは、OS(Windows)のシステム設定情報など、パソコンが動くための基本中の基本となる、とーーーーっても大切なデータのことです。

PCを使っていて、ドライバーやレジストリーのアップデート(更新)を求められることは基本的にはありません。
※自分で新しいキーボード、マウス、ヘッドホン等の外部部品を繋いだ時や、新しいソフトをインストールして実行しようとした時に『これを動かすためのドライバーが足りないよ、付属ディスクかホームページから入れてね』と言われることはたまにあります。
 ネットに繋がっているパソコンなら、基本的には部品が繋がった瞬間に自動で入れてくれますが。
※レジストリをいじれと言われることはまず有り得ません。ヘタにいじったらOSが動かなくなることもあるからです。

ネット上でドライバーやレジストリがどうこうと言うメッセージが出たらまず怪しいやつだと疑って下さい。
ドライバもレジストリも下手に最新版にアップデートすると逆に不具合が起きることも。
Windows 7 や Windows 8 を使っているパソコンでこれを入れてしまうと、、他のOSに比べてドライバが完全に破壊される確率が高いように思うので、くれぐれもお気をつけください。
特にWindows 8 でキーボードのドライバが壊されてしまうと、データ修復やリカバリーがかなり難しくなります。

パソコンの処理速度を向上、PC高速化 無料スキャンはこちらから

パソコンの動作の遅延やフリーズが発生している場合、原因として多いのはHDD(データを保存している部品)の経年劣化や破損です。
その次くらいに多いのはウイルス感染や、マザーボードの不良でしょうか。
無料スキャンした程度でなんとかなるものであれば、メーカーの修理保証も、私どものような修理業者も必要なくなってしまいます。

動作が遅くてイライラする場合は、保存しているデータが多すぎてHDDの空き容量が少なくなっていないか、お使いのパソコンの部品仕様に対して負荷が大きすぎるゲームや動画再生をしていないかをまずご確認ください。
特にHDDの空き容量が少なくなった状態で複数のプログラムを同時に使ったり、一気に複数の動画をダウンロードしたりしていると動作が遅く、フリーズが発生しやすくなります。
更に動作熱も高温になりやすく、あちこちの部品に負荷を掛けますのでご注意ください。

こちらの記事もご参考ください
パソコンが重い(動作が遅い)原因と改善方法
パソコンが重い・固まる、そんな時のタスクマネージャー

なんにしても、気になるくらいの動作の遅れやフリーズが起きている時にはメーカーさんや修理業者にちょっと問い合わせてみるのが一番です。
現物を見ていない状態ではどうしても推測になってしまいますが、お伺いした細かい症状からおおよその原因や改善方法をお伝えすることができます。
不意に沸いて出た広告メッセージよりは、メーカーさんや修理業者をご信用いただけると嬉しいです。

いきなり出てくる脅迫めいたメッセージはだいたいが嘘です

このように少し落ち着いてみていただくと、どの警告メッセージもただ皆さんの危機感を煽るためだけに適当なことを言っているのがお分かりいただけると思います。
何か良く分からない更新やインストールのメッセージが表示されたら、まずはそのソフトウェアの評判をネット検索したり、文面をよく読んだりといったことを心掛けていただいて、すぐにOKボタンをクリックしないようにお気をつけください。

インストールさせようとするソフトウェアの名前(随時更新)

Uniblue 系列のソフト

Uniblue
Speed Up My PC
Registry Booster
Powersuite
Driver Scanner

主にパソコンのスピードアップやエラー修正をうたってインストールさせようとします。

Systweak系列のソフト

Systweak
Advanced System Protector
RegClean Pro
Support Dock
Disk Speedup
Systweak Photo Studio
Advanced Driver Updater

ウイルスセキュリティ対策ソフトや、内部エラー診断ソフトなど
役に立つソフトを装っているのが特徴です。

中国の百度(Baidu)系列のソフト

Baidu
Hao123
Baidu IME
Shimeji(スマホ用アプリ)

検索した内容、入力したテキストの内容が中国へ送信・収集されることがあります。
個人のパソコンはもちろんですが、顧客情報や社内機密などを
取り扱っているパソコンでは絶対に使用しないでください。
詳細はこちら ⇒ BaiduやBabylonの危険性について

Babylon系列のソフト

Babylon
Babylon Toolbar
Delta Toolbar
Delta Search

イスラエル産のソフトですが、これらがインストールされた状態だと
他の迷惑ソフト(Baiduなど)を次々に呼び込みます。

Solvusoft系列のソフト

Solvusoft
WinMaximizer
WinSweeper
FileViewPro
WinThruster
DriverDoc

Microsoftバートナー、IBMビジネスパートナー、Intelパートナー、etc.
だから危なくないよ大丈夫だよ~とアピールしている企業です。
危なくない普通の企業ならそんなに『 リスクはありません! 』アピールなんてしないですよね。
最初からWindowsに入っているプログラムのエラーを修正・修復できる、エラーを防いでPCの性能を上げる、といった説明で広告記事を出しています。
実際にインストールすると大量のエラーが検出されたと嘘をついて他のソフトも抱き合わせて買わせようとしてきますのでご注意。

『 ●●●.exe とは?その修復方法は? 』というようにファイルのトラブルに関するもっともらしい記事を作って「修復したいならこれをインストール!」とインストールさせようとする他、SPAMfighter社のSLOW-PCfighterというソフトの抱き合わせで入ってきたりしますのでSLOW-PCfighterをインストールする際には使用許諾を良く読んでください。

WinZip系列のソフト

WINZIP
WinZip Registry Optimizer
WinZip Driver Update
WinZip System Utilities Suite

『 WindowsレジストリがPC不調の原因ではありませんか 』
『 PCのパフォーマンスに問題があるかもしれません 今すぐ検索 』
『 Windowsドライバーを検出して、アップデートを実行 』
というようなメッセージを出した上、大量のエラーが見つかったと嘘をついて詐欺ソフトをインストールさせようとするものです。
これも最終的には有料購入させようとする上に、不要な更新や削除を行ってパソコンのドライバやレジストリを破損させたりします。
  ※ドライバとは;周辺機器(デバイス)の動作を制御するソフトウェア(ドライバ)のこと。
  ※レジストリとは;OS(Windows)の設定情報など、とてもとても大切なデータのこと。
ドライバもレジストリも、あまりいじらないほうが良い箇所です。
下手に最新版にアップデートすると逆に不具合が起きることもあります。

その他の詐欺ソフト

MacKeeper
Antivirus Security Pro
Smart Guard Protection
AVASoft Antivirus Professional
AVASoft Professional Antivirus
AVASoftプロフェッショナル
AVASoftアンチウイルス
System Care Antivirus

ウイルス駆除やウイルスセキュリティをうたっているソフトですが、スキャンや駆除をしているフリをして逆にウイルスを呼び込む悪質ソフトです。
最終的には『 無料版では改善できなかったから有料版を買って入れろ 』と請求画面やクレジットカード情報入力画面に連れて行こうとします。
インストールしてしまうとレジストリの修正でなければ駆除できないことが多く、また予め入っているセキュリティソフトの動作を阻害することもあるようなのでくれぐれもインストールしないようにご注意ください。

各種VNCソフト
Virtual Network Computingの略でVNCと呼ばれるリモートアクセスツールです。
お互いが同じVNCソフトを入れてネットワークを繋げば、離れているパソコン同士でも遠隔操作が可能になります。
遠隔操作って危ないんじゃないの?と思われる方もいらっしゃると思いますが、よく分からない操作を自分に代わってメーカーサポートのひとにやってもらったり、自分のパソコンを直接相手に見せて故障状況を見てもらったり、本社のひとが支社のひとのパソコンを見て一緒にファイルを仕上げたり、といった風に色々と便利に使うためのソフトが本来のリモートアクセスツールです。
しかし便利なものが出来れば悪用するひとも現れるもので、このシステムを利用して勝手にネットバンクにアクセスしたり、ウイルスを呼び込んだりといった問題が起こっています。
無料で利用できるVNCソフトの中にはこういった危険が潜んでいることがありますから、本当に信用してよいソフトなのかどうか、あらかじめ充分に評判を確認してからインストールしましょう。
また、相手を自分のパソコンに招き入れるためのパスワードは信用できる相手にのみ教える、リモートアクセスを切ったら必ずソフトそのものも終了させる、など 使用の際にも注意が必要です。

Microsoftパートナーとは

詐欺ソフトをインストールさせようとする広告の中には「 Microsoftのパートナーだから大丈夫だよ、信用していいんだよ 」と言わんばかりにMicrosoftパートナーのロゴを提示しているものがあります。

こんな感じの ↓
Microsoftパートナー01
Microsoftパートナー02
こういったロゴや肩書きのついた企業は、確かにMicrosoftがそう名乗ることを許した企業です。
ただし、Microsoftが優良と認め業務提携した企業という訳ではありません
Microsoftに一定の金額を支払い お金と引き換えにMicrosoftパートナーと名乗る権利を手に入れた企業 です。

ちなみにその金額はクラスにより異なり、年会費で10万円~40万円程度。
Gold コンピテンシーが一番高くて402,000円ですね。
毎年その金額でMicrosoftという虎の威を借りられるなら悪くない宣伝効果かもしれません。
現に詐欺ソフトの販売会社に騙される方は後を絶たないのですから。

お金を払いさえすればいいので、こういった詐欺企業を筆頭に、なんでこんな企業に許可を出したのかと思うような企業がパートナーと名乗っていることが多々あります。
一応パートナーになるには厳しい条件が、とMicrosoftは説明していますが今のような状態でそれを信じることは難しいですよね。
Microsoftは大きな企業だけあって、多少の悪評が立とうがどうしようが今更地位は揺らがないという余裕(?)が感じられます。

ちなみに今回ご説明している詐欺ソフト会社(UniblueやSystweak)は日本ではなく、海外でのMicrosoftパートナー契約をしています。
日本のMicrosoftパートナー一覧を見てみると、そうおかしな企業はいないというか、DELLやHP、日立、ソフトバンクなど、皆さんご存知の企業が多いので、国によってパートナーとして認める基準が異なるのかもしれません。

なんにしても、まともな企業さんであれば胡散臭い警告で人を脅したりしません。
くれぐれも『 Microsoftパートナー 』という肩書きに騙されないように気をつけてください。

クリックしてしまった場合

( 2014年12月3日 追記 )
既にクリックしてしまった方がこのブログに来られることも多いようなので、つい気になって詐欺広告と知らずにクリックしてしまった場合についても補足しておこうと思います。
基本的には広告をクリックしただけなら何の問題もなく、すぐに引き返していただければ大丈夫です。
しかし稀に広告リンクから直接詐欺ソフトのダウンロードが始まってしまうものもあるようなので、最初からクリックしないのが一番なのですが。
 ⇒ 邪魔な広告を非表示に をご参考ください。

もしクリックしてしまって「 インストールまではしてないはずだけど超不安… 」という時にはプログラムの一覧の中や、画面右下の常駐プログラムの中に見知らぬ怪しいソフトが無いか確認してみると良いでしょう。

常駐プログラムの確認

デスクトップ画面の右下、時計やネットワーク状態などが並んでいるところ(タスクバー)には、パソコンの起動と同時に自動で働き始め、常時背後でごそごそするソフトが表示されています。
ウイルスセキュリティのソフトや、スケジュール管理ソフトなどが常駐ソフトの代表ですね。
私の常駐プログラムはスケジュール管理の秘書君、セキュリティのノートン、Windows Liveメールなどです。
私のタスクバー

一度パソコンを切って再起動してみてここに見知らぬ怪しいやつが出てきたら、右クリックして操作メニューを出し、そのソフトを【 停止 】もしくは【 終了 】させてください。
これは常駐をやめただけなので、パソコンを再起動させるとまたひょこっと出てきます。
でも常駐を止めておかないと上手くアンインストール(削除)ができないことがあるので前準備としてまずこの作業を行ってください。

プログラム一覧の確認

常駐プログラムに怪しい奴が潜んでいない、もしくは完全に停止できたら、次はコントロールパネルを開いてください。
コントロールパネルを開く

次に【 プログラムのアンインストール 】の項目をクリックすると、現在インストールされているプログラムの一覧が表示されます。
これは Windows 7 の画面ですが、他のOSであってもあまり違いはない(はず)です。
プログラムの一覧

プログラムの一覧に怪しい奴が居たら、そのソフトを一度クリックして選択した状態で【 アンインストール 】を行ってください。
アンインストール

この時ご注意いただきたいのが、怪しい奴以外を間違えて削除しないこと
特にMicrosoft関連のプログラムを間違えて消してしまうと、Windowsの動作そのものがおかしくなってしまうこともあります。
「見覚えが無い名前だし何か怪しい」というソフトを見つけたら、まずネット検索してみて、本当に削除して良いものかどうかを確認してくださいね。

既にインストールしてしまった場合

無料版をインストールしてしまったけれど、製品版の購入はしていない、という場合には、入れてしまった詐欺ソフトをアンインストール(削除)すれば大丈夫です。
上の クリックしてしまった場合 をご参考いただいて、悪さをしているソフトを削除してください。

ただ、ソフトによっては更に性質が悪く、コントロ-ルパネルからは完全に削除できないこともあります。
その場合はもう少し細かい手順が必要であり、ある程度の知識も必要です。
パソコンに慣れている方であれば、ソフトの名前を検索すれば削除方法を紹介してくださっているサイトさんがあるかと思いますので、そちらを参考に削除を行ってください。
レジストリをいじる時は、間違って大切なレジストリファイルを削除したりするとWindows自体が起動しなくなることもありますので、くれぐれもお気をつけて慎重に行ってくださいね。
あまり詳しくないし、レジストリに手を出すのはちょっと、という方はメーカーサポートや、弊社のような修理業者にご相談ください。

お金を払って購入してしまった場合

既に騙されて有料版を購入・インストールしてしまった!という場合。
購入キャンセルや返金受付に期限が設けられていたり、毎年自動でクレジット引き落としの契約になっていたりすることもありますので、下記をご参考に、出来るだけ早めに対応をなさってください。

サポートページから購入キャンセル・返金を求める

購入してしまったソフトのサポートページを見つけ出しましょう。
ソフトを起動して【 ヘルプ 】や【 サポート 】にきちんと記載されていることもあれば、自分でWeb検索して問い合わせ先を探し出すしかないソフトもあります。
サポートページの【 問い合わせフォーム 】などから購入のキャンセルと返金を求める旨のメッセージを送ってください。

『このソフトは一切役に立たなかった。購入キャンセルと返金を希望する』というようなメッセージを記入して送信してください。
Uniblue など、詐欺広告・詐欺ソフトとして悪名高い企業は、割とすんなり返金に応じてくれます。
返金に応じずに訴訟になったりするよりは、また新たな顧客を騙すほうが簡単で儲かる、という考えのようです。

しかしソフトによってはせっかくフォームからメッセージを送っても無視されてしまったり、こちらの日本語問い合わせを全く無視した英語での返信が来たりすることがあります。
そういった場合は、残念ながら支払ったお金を取り戻すことは難しいと考えてください。
相手は日本語も日本の法律も通じない海外企業ですから手間と時間と気合とを惜しまなければ取り返せるかもしれませんが、ほとんどの方は「 面倒だからもういいや、これも勉強料だと思って… 」と諦めます。

(追記)Uniblueのサポートページ削除について

2019年現在、Uniblueのサポートページが削除されています。
クレバーブリッジ(Uniblueの委託を受けて支払い請求等を代行している企業)が代理で問い合わせに応じてくれるようです。
返金対応等はクレバーブリッジのメールフォームから問い合わせてみてください。

クレジットで購入した場合

すぐに契約しているクレジット会社に連絡を行ってください
購入してしまったソフトの名称・詐欺企業の社名と、その契約を解除したいことを伝えれば、クレジット会社にそういった場合の対応マニュアルがあるはずなので手順を指示してくださると思います。

また、毎月の利用明細を気をつけて確認するようにしてください。
購入キャンセルと返金を申し込んだ場合には、ちゃんとそれが受付けられて購入キャンセルになっているか、勝手に毎年自動更新で引き落とされていないかといったことを確認する必要があります。

クレジットカードの番号が流出したとしても、すぐに相手がそれを悪用することは少なく、また万が一にクレジットが誰かに利用されてしまったとしても盗難保険があるので、あなたがどこかの犯罪者のために利用料金を支払う羽目にはなりません。
でもやっぱり詐欺会社にカード番号が知られている、というのは気持ちが悪いものです。
今後も安心してクレジットを使うためにも、契約会社と相談してクレジットカード番号の変更などを行うと良いでしょう。

ソフトの駆除

購入キャンセル・返金やクレジットカード会社との相談といった手続きが完了したら、後はインストールしてしまったソフトを完全にパソコンの中から駆除するだけです。
※そのままにしておくと、新たな詐欺広告をパソコン内に呼び込んだりしますので削除を忘れないように!
クリックしてしまった場合 をご参考に
コントロールパネルから【 プログラムのアンインストール 】を開いて削除を行ってください。

更にタチの悪いソフトで、通常の削除ができなかった場合には、より細かい手順で削除を行うか、メーカーさんや修理業者へご相談いただく必要があります。

邪魔な広告を非表示に

さて、そんなこんなで詐欺広告についてご説明してきましたが、あれらは注意を引くビックリマークだったり、目立つためにチカチカしていたりするので無視しようにも無視できないくらい邪魔ですね。

そこでWeb上の広告を非表示にできる拡張機能をご紹介いたします。
ちなみにこの拡張機能を使えるのはGoogle Chrome と Firefox のみですのでInternet Explorer などをお使いの方は、この機会に他のブラウザの導入も合わせてご検討ください。
 ⇒インターネット閲覧をもっと便利に快適に 【1】ブラウザの違い編
  【2】Google Chromeのインストール
  【5】Firefoxのインストールと初期設定

Adblock Plusで邪魔な広告をブロック!

Adblock Plus はサイト閲覧中に表示される広告バーやCM動画をカットすることができるアドオン(拡張機能)です。

Firefoxをお使いの方はこちらからダウンロード⇒Adblock Plus

Google Chromeをお使いの場合はこちら⇒Adblock Plus for Google Chrome (Beta)

怪しい広告をうっかりクリックすることが無いようにセキュリティのためにも入れておくと安心な拡張機能です。
ON/OFFもすぐに切り替えられるので、このサイトの全体が見たい、という場合には機能をオフにすればきちんと広告も表示されます。
アドブロック01
アドブロック02

広告を表示したい場合には

ブラウザ画面の上、もしくは下のバーの中にある小さなアドブロックのアイコンをクリックして設定変更を行なってください。
画面左下アドブロックアイコン

フィルタの設定

どの程度の広告をブロックするかを設定することもできます。
アドブロックのアイコンをクリックして【 フィルタ設定 】を選択、表示されるフィルタにチェックを入れる or 外すことによってどの程度の広告を外すかお好みの状態にすることができます。
アドブロック フィルタ設定

EasyList
ブロックする広告の基本のリストです。
最初からチェックが入って有効化されていると思いますのでそのままで。

Adblock Warning Removal List
マルウェア(ウイルスなど)に感染しているサイトのリストです。
きちんとセキュリティソフトを入れているのであれば特にチェックを入れなくても大丈夫です。
セキュリティソフトの期限切れなどで一時的にセキュリティが無い状態なら、新しいセキュリティソフトを入れるまでの気休めくらいにはなるかと思います。

控えめな広告を許可
テキストのみの広告、音や動きのついてない広告、大きすぎない広告、etcが控えめな広告らしいです。
もう広告なんて片っ端から消したい!という方はチェックを外しておいてください。
でもAdblockの開発に出資している企業さんのはチェックを外しておいても表示されるという噂があるので微妙なところですが…。
これだけ役立つものを無料で提供してくれてるので、やっぱりそれくらいは我慢しないとダメですよね。

購読するフィルタを追加
有志の皆さんがそれぞれの国に対応したフィルタリストを作ってくれていることがあります。
日本バージョンもいくつかあるので、より細かく広告をシャットアウトしたい方は
提供フィルタを探してみてください。

ウイルスや詐欺ソフトに対する予防策

戸締りをしっかりしていれば強盗は簡単には入ってこれないのと同じで、パソコンもきちんと防御していればそう簡単にウイルスには感染しません。
フリーソフトの使用許諾説明をきちんと見ずに抱き合わせインストールしてしまった場合や、自分で広告やインストールボタンを押して招き入れてしまった場合はパソコンには私達の行動を止めようが無いのでどうしようもないのですが、どこかのサイトを乗っ取って罠を張り訪問者へと知らない内に感染するタイプや、誰かに貰ったファイルにくっついて来たようなものであればパソコンのセキュリティで弾くことができます。

そのために大切なのは、パソコンにきちんとしたセキュリティソフトが入れてあって、
 セキュリティソフトのアップデート
 Windowsのアップデート
 Javaのアップデート
 Adobe Readerのアップデート
 Flash playerのアップデート

これらを全て最新の状態に保っていることです。

最新の状態ではないということは、壁(セキュリティ)に穴が空いていて『泥棒さん、いらっしゃい!』な状態と同じことです。
日々増えていくウイルスに対抗するため、新たに見つかった弱点などを正規のソフトはアップデートという形で修正しています。
面倒だからと後回しにせず、更新のメッセージが出たらちゃんと更新するようにしてくださいね。

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