コンピュータで文字を扱う際にちょっとこだわってみたいフォントについてのあれこれ。
文字フォントとは
フォントとは、文字の書体、つまり文字がどんな風に描画されるかのデザインのことです。
よく見かける代表的な日本語の文字フォントとしては明朝体(みんちょうたい)、ゴシック、メイリオなどがありますね。
例えばこちらはWindows Liveメールでフォントを複数使った状態。
メールのフォントに限れば、私は気分でCalibriとメイリオを行ったり来たりしています。
Microsoft Office のWordでは基本のMS明朝を、Excelも基本のMSゴシックを使い、ホームページにはヒラギノ角ゴ Pro W3やメイリオや sans-serif を、このブログでは verdana や sans-serif を設定しています。
コンピュータ上だけではなく、店舗の看板、雑誌の見出しなどの様々な場面で数多のフォントが活用されているため、フォントという言葉をご存知なくても
『 あのお店のロゴかっこいいなあ 』
『 このいかにもなホラー映画タイトルの形が好き 』
『 筆記体のオシャレな英語メニューが読みづらい… 』
というように、文字の形が気になった経験がどなたにでもあるのではないでしょうか。
フォントとそれにまつわる歴史をイチからお話していると終わらないので、今回は種類ごとの文字フォント一例をご紹介し、合わせて受信・送信メールのフォント設定メニューのご説明をいたします。
自分が読みやすく、相手にも読みやすい文章やご自分のイメージに合ったサイト作りのご参考になれば幸いです。
文字フォントの種類
まずはゴシックや明朝といった個々の名称ではなく、フォントを形状や文字幅で分類してグループ分けしたものをご説明します。
ほんとは以下のもの以外にもローマン体とかスクリプトとかいろいろあるのですが、全部ちゃんとご説明しようと思うと大変なことになるので物凄く端折っていきますがご了承ください。
serif(セリフ)
serif=フランス語で 『 飾り 』 。
書体においてヒゲやウロコといった飾りの付いたフォントのことをserifと呼びます。
良く使われているserifフォントはTimes New Romanなど。
serifフォントの一例、Garamond。
このピンクの部分がヒゲです。
sans-serif(サンセリフ)
飾り (serif) の付いてない(sans)書体のこと。
一般的にWeb上で使われているのがsans-serifフォントです。
良く見かけるのはHelveticaなど。
sans-serifフォントの一例、Arial。
Helveticaの身代わりとして生まれた哀れなArial。
cursive(カーシブ)
手書きのような筆記体風のフォント。
英字の筆記体は普段あまり使わないので他のフォントに比べると見かける機会が少ないかもしれませんね。
cursiveフォントの一例、Script MT。
fantasy(ファンタジー)
装飾多めの目立つフォント。
見栄えがするので、見出しやロゴに使われることも多いです。
fantasyフォントの一例、Impact。
monospace(モノスペース)
等幅(固定幅)フォントのこと。
どの文字でも一定の幅を持っているため、綺麗に文字が並ぶので
Web上で使うと文章が読みやすくなると人気です。
反対に文字毎に文字幅が異なるものがプロポーショナルフォントと呼ばれます。
monospaceフォントの一例、MSゴシック。
日本語フォント(和文フォント)
明朝体、ゴシック体、行書体など、日本語(漢字、かな)と記号・英数を含むフォントのこと。
反対に英字を基本としたフォントを欧文フォントと呼ぶこともあります。
日本語フォントの一例、メイリオ。
有料フォントと無料フォント
MacのOS、WindowsのOS、Adobeのソフト、Officeソフト、メールソフト、etc。
これらを使っている私達は、そのソフトの中に含まれているフォントを自由に使うことができます。
文字フォントには有料のものと無料のものがありますが、フォント代なんて支払った覚えはないのに、パソコン上でこうして様々な文字フォントを使えていますよね。
なぜ有料のはずのフォントも使えるかというと、ソフト開発の際に企業がフォント使用料を払っているから。
ソフト代金にそういったお金も含まれているので、後から追加料金も必要なく私達はそのソフトに搭載されているフォントを使うことができるのです。
そしてそのソフトを開発した企業の名前がフォントの前に付いていたりします。
例えば、OSにWindowsを使っている場合のゴシック体はMSゴシック(マイクロソフト ゴシック)ですし、同じように明朝体はMS明朝です。
Caslonというフォントであれば、私はAdobeのソフトに付属しているCaslonの中の一種類、『 Adobe Caslon Pro 』 を使っています。
このように、標準的なフォントはOSや各ソフトに含まれているので普段困ることも特に無いのですが、ブログやサイトにオリジナリティを出そうと特殊なフォントを使いたい場合などは欲しいフォントを自分で購入するか、無料提供されているフォントを探すか、ということになります。
フォントを有料で買う場合、単品をWeb上でダウンロード購入したり、企業が販売しているパッケージディスクを購入したりといった方法があります。
デザイナーさんであればモリサワさんのフォントパックを必ず持ってると言われるくらいモリサワさんのフォントは有名ですね。
その他にデザインポケットさんのサイトでは5,000以上のフォントがあり、ブランドや書体の特徴から検索して購入が可能です。
また、製作者さんのご厚意で無料フォントとしてWeb上で公開されているものも多くあります。
以下の記事では私のオススメ無料フォントをご紹介いたします。
✒ 【文字フォント】おすすめ日本語フリーフォント
✒ 【文字フォント】おすすめ英字フリーフォント
※フリーフォントであっても、個人利用以外、つまり商用利用には使用制限やライセンス購入の必要がある場合がほとんどです。
デザインや広告にフォントを使用する場合は必ず規約を確認し、不明な点があれば権利所有者に確認してください。
サイト制作者側のフォントと閲覧者側のフォント
例えばこちら。
Supercalifragilisticexpialidocious
この ↑ 部分に私は以下の4つのフォントのいずれかになるように、という指定をしました。
たぶんほとんどの方には一番上のフォント(Impact)で見えていると思います。
もしもImpactがお使いのパソコンに入っていなければ他の3つのフォントのどれかで、更にそれも入っていなければ標準のゴシック等で表示されるはず。
このように、サイト制作者と閲覧者の間にできる限りズレを生まないようにサイト作成者は『 まずはこれで。それがダメならこれで。それもダメならあれで 』というように複数のフォントを設定することによって、OSやブラウザの違いにとらわれずにできるだけ自分の想定したフォントで閲覧者に見てもらえるように工夫しています。
大体のブラウザが標準は英字フォントなので、特に自分が設定をしなければ日本語が見づらい表示になることも。
きちんと日本語フォントの設定をすることで文字が綺麗に表示されサイトを見に来てくれた方に優しいサイトを作ることができます。
詳しくは ✒ Webサイトを作ろう! 【 12 】スタイルシート(CSS)の解説
文字フォントに関するCSSの項目を御覧ください。
メールの文字フォントを決める
メール設定で簡単に変更できますので、是非お好みのフォントに変えてみてください。
Windows Liveメールの送信フォント設定
メールウィンドウ左上のメニューをクリックします。
【 オプション 】⇒【 メール 】を選択。
オプション画面で【 作成 】タブを選び、メール作成時のフォントを選んだら【 OK 】で完了です。
Windows Liveメールの受信メール閲覧時のフォント設定
上記の送信時のフォント設定と途中までは同じです。
オプション画面で【 読み取り 】タブを選び、メール閲覧時のフォントを選んだら【 OK 】で完了です。
Yahoo!メールの送信フォント設定
メール作成画面で【 書式 】タブをクリックし、お好みのフォントやサイズを選択します。
Gmailの送信フォント設定
メール作成画面で書式設定オプション【 A 】をクリックしてメニューを表示、
お好みのフォントやサイズを選択します。
Officeソフトのフォントを決める
以下はMicrosoft Office 2013の操作画面ですが、他のバージョンでもメニュー内容は同じはずなのでご参考ください。
Office 2013の上部メニューを自分の使いやすいように変更する方法はこちら
✒ 【Office 2013】 Excelの上部メニューを使いやすくする
Wordの文字フォント設定
上部メニュー内のフォント種類、フォントサイズから変更できます。
Excelの文字フォント設定
上部メニュー、もしくは右クリックメニューから【 セルの書式設定 】を開き、
【 フォント 】タブから変更します。
過去記事
フォントについての他記事も宜しければ合わせてご覧ください。
【文字フォント】フォントに歴史あり
【文字フォント】源ノ明朝(げんの みんちょう)のインストール手順
【文字フォント】Calligraphrで自作の手書きフォントを作る
【2018年版】おすすめ英字フリーフォント