まず先に申し上げておきたいのですが弊社とワランティマートさんは一切関係ございません。
ワランティマートさんから修理依頼を受けたこともございませんし、ワランティマートさんと何か契約をしていた訳でもないですし、ワランティマートさんの実情を知っている訳でもありません。
ただ、弊社にパソコン修理についてお問い合わせいただくお客様から「 ワランティマートが潰れて修理保証が受けられなくて困っている 」というご相談を受けることが増えてきたので、民事再生手続きをしている現在の状態と、お客様が取れる手段などを簡単にご説明できればと思い、この記事を書いております。
記事の内容には多分に私の推測が含まれることを何卒ご了承ください。
修理保証について
まず、現在、株式会社ワランティマートと、系列会社である株式会社ワランティオペレーティングサービスは民事再生手続きを開始したばかりで今後保証契約がどうなるのか、というのは問い合わせても答えてくれないんじゃないかと思います。
たぶん問い合わせ窓口の方も「 なんて答えれば良いのか分からないし、民事再生の手続き中なので通常営業できないし、修理受けられないし、とりあえずちょっとお待ち下さいと言うしか…! 」という状態ではないでしょうか。
それでも自分で聞いてみたい、という方は問い合わせフォームかお電話にてお問い合わせください。
※私の修理保証はどうなるんだー!!という方々によって電話は現在大変混み合っているようです。
(2016年8月8日追記)
ワランティマートさんのホームページが削除されてしまったようで、リンクがつながらなくなっています。
問い合わせ先については、事業譲渡を受けた株式会社マーテックスの項目をご覧ください。
一般の修理業者としては
初めに申し上げたとおり、弊社とワランティマートさんには何の関係もないので、弊社に修理ご依頼をいただいたとして、修理料金を弊社がワランティマートさんに請求するというような方法も取れません。
これはどの修理業者さんも同じで、
「 お客様が困っている状況は理解できるし、なんとかしてあげたい気持ちは山々だけど、うちとは全く関係ない保証のお話なのでどうしてあげることもできない 」
というお気持ちだと思います。
購入店舗の対応
皆さんが家電製品などを購入された店舗に尋ねても対応は同じで、何もしてくれない(何もできない)だろうと思われます。
購入店舗さんは『 1件の長期保証契約を成立させるごとに○○円あげるねー 』 という提携をして、ワランティマートさんからちょっぴりお金を貰っていただけなのです。
(たぶん。うちとかはそんな契約をしたことがないので詳細は不明ですが)
購入店舗さんと製品のメーカーさんが責任を持つのは基本の1年保証とかだけで、後の5年保証などの長期延長保証は全てワランティマートが責任を負っているのです。
ですから、腹が立つお気持ちはとても理解できるのですが、購入店舗の店員さんを怒ったりはしないであげてくださいね。
壊れた時にどうするか
現状では保証修理ができない。
ワランティマートさんもどうするとも言わない。
ではいざ壊れた時にどうすれば良いのか。
もう自分でお金払うから早く直したい!
保証は諦めて自腹で直す、というのがお金はかかりますが一番簡単で早い方法です。
修理業者かメーカーに普通に修理をご依頼いただくだけ。
この場合、後からワランティマートさんに掛かった修理料金を請求するというのは不可能です。
その段階での故障原因や故障状況が修理後には判別できないため、『 保証範囲である自然故障 』もしくは『 保証外である人為的破損 』、これを後になって証明することは誰にもできません。
ただ、保証契約をした折に支払った金額は返金を求めることができるかもしれません。
ワランティマートさんに直接交渉するか、消費者生活センター(国民生活センター)に相談してみましょう。
絶対にお金払いたくないから修理保証で!
なんのために長期保証に入って契約金を払ったかわかんねーよ!!絶対に自腹では払わないぞ!! と決意している場合、どうにかしてワランティマートさんに保証修理をしてもらうか、ワランティマートさんと交渉して修理金額を補填してもらうか、ということになります。
ただこの場合、かなり長い期間が必要かと思います。
詳しくは下記の民事再生手続きについての内容をご覧ください。
ワランティマートからのお知らせ
ワランティマートのTOPページを見てみると
4月4日にサービス一時停止のお知らせ(PDFファイル)が発表されています。
(2016年8月8日追記)
ワランティマートさんのホームページが削除されてしまったようで、リンクがつながらなくなっています。
問い合わせ先については、下記の事業譲渡を受けた株式会社マーテックスの項目をご覧ください。
内容をまとめると
『平成28年の3月31日付けで東京地方裁判所に民事再生手続き開始の申し立てしました』
『債務整理とかスポンサー依頼とか、事業継続めざして頑張ります』
『サービス再開したらホームページでお知らせします』
ということです。
倒産と民事再生手続きの違い
倒産と民事再生手続きは少し違います。
どちらも『 倒産 』と言い表されるので紛らわしいのですが。
以前に弁護士事務所でバイトしていた私のぼんやりとした知識からご説明してみます。
(何か間違いがあったらすいません)
厳密に倒産とは、営業の完全な終了であり、建物等も含めた財産を全部処分するので会社としての形が失くなります。
逆に、民事再生手続きとは、弁護士に依頼し、裁判所にも関与してもらって会社の経営陣はそのままで、経営の見直しと立て直しを計るものです。
・債務を整理する(返済計画の見直し、一部の返済免除の交渉)
・土地などの資産売却
・スポンサーを募って資金援助を受ける
・経営陣が心を入れ替えて物凄く頑張る
こういった計画を立て、債権者(今回の場合で言えばワランティマートさんに融資していたり、資金投資していたり、売掛金で取引していた人や会社)の過半数が計画に納得・同意した場合に民事再生法が適用され、民事再生の手続きが始まります。
債権者の皆さんは
「 ワランティマートが完全に潰れるよりは経営を続けてもらったほうが回収できる可能性が高い 」
スポンサーの皆さんは
「 今まで助けた分が無駄になるくらいならもうちょっと助けるからどうにか頑張って欲しい 」
ワランティマートの長期保証を付けていた家電量販店や通販会社は
「 潰れたら顧客からのクレームと返金要求がとんでもない件数になって困る 」
というように、見事に皆さんが経営の続行を望むことが推測できるので、倒産ではなく民事再生になったのではないでしょうか。
立て直しできるのか、できるとしたらどのくらいの期間か
営業が続行できる可能性が高くなければ弁護士さんも民事再生の手続きを始めないはずなので、立て直せる目処が立っているのだろうとは思います。
9億円の負債総額はなかなかの大金ですが、潰れてもらっては困る企業さんが新しく大口のスポンサーになってくれるか、何かしらの資金繰りが上手く行く根拠があるはず。
少なくとも今までのサービス内容では確実に赤字になることは経営について全く素人の私でも分かるのですが。
私は今までの人生で長期保証サービスを使ったことが無いのですが、買った品物の金額で修理保証金額が決まるっておかしくないですか?
例えばパソコンのHDDが壊れて保証修理をするとして、買った時に5万円のノートパソコンでも、20万円のノートパソコンでも、同じ仕様のHDDが使われていたら修理料金は2万円とかです。買った時の機器代金額は全く修理料金には関係ないのです。
そして、修理用の部品が流通していない、あるいはメーカーでも既に修理対応不可の場合には全く同じものや互換商品と新品交換していたようです。
何千円かの保証契約料金で、いざ保証する段階で何万円、となるといくら保証契約をしたお客様が皆さん保証修理を利用するわけではないと言っても利益を出すのは難しいんじゃないかと。
しかも最近の電化製品は安価な海外製品も多く出回っているため、安い商品にわざわざ長期保証料金を払う人は減っていく一方だったのではないでしょうか。
更に長期保証契約を結んでくれたお客様に対しての保証では安価な購入金額、安価な保証料金、高価な修理料金、とかのパターンが増えてきたら、そして安価な保証料金の中から、ワランティマートを紹介してくれている企業に対する謝礼金も支払っていたら、あっという間に経営は難しくなってしまいます。
ということはそもそもサービス内容を見直して、今後の保証契約をしたほうが良いと思うのですが…私には考えの及ばない高度な経営ナントカ的なものがあったりして、そういう単純なお話でもないのでしょうか。
そして現在契約しているお客様にも早めに説明をしないと企業イメージが取り返しがつかないほど悪い評判としてネット上に残ってしまうのでは…と勝手に心配している私です。
ちなみに、一般的な民事再生手続きにかかる期間は、民事再生の申し立てから、民事再生計画案に裁判所と債権者の同意を得て決議し、手続きが完了するまでの間で大体5ヶ月~6ヶ月程度です。
「 平成28年3月31日付けで民事再生手続き開始の申し立て 」 とあるので、諸々の手続きが済んで、じゃあこれからまた頑張っていこう、という状態になるのは今年の夏から秋頃になるかもしれません。
保証契約しているお客様もかなり多いでしょうから、出来るだけ手続きを急いで、早くきちんとした対応をして欲しいですね。
もちろん、それまでにも途中経過の説明などはあるかもしれませんが、具体的にこれからの保証内容などについてお客様にちゃんと説明できるのは完全に手続きが完了した後ではないでしょうか。
保証サービスの契約をしているお客様からすれば納得いかないことが多すぎるとは思いますが、ワランティマートさんからの説明をお待ちいただくしかないのかなと思います。
スポンサー決定のお知らせ(2016年4月18日追記)
4月13日、ワランティマートさんのサイトに
スポンサー決定のお知らせ(PDFファイル)が追記されました。
(2016年8月8日追記)
ワランティマートさんのホームページが削除されてしまったようで、リンクがつながらなくなっています。
問い合わせ先については、下記の事業譲渡を受けた株式会社マーテックスの項目をご覧ください。
ざっくり内容をまとめると
『 株式会社MARTEX(マーテックス)をスポンサーとして決定、基本合意書を作って調印したよ。
※合意書は監督委員(ちゃんと再生計画が進んでいるか監視する弁護士さん)の同意を得ないと効力はありません。
株式会社MARTEXは延長保証サービスに詳しい会社だから安心してね。
うちは株式会社MARTEXの助けで会社を維持・継続していくよ。
今後は順次サービスを再開する見込みなので応援してね。 』
ということのようです。
素早いスポンサーの決定はとても喜ばしいですし、(たぶん実務上の一般的な手順として民事再生の申し立て前にスポンサーは決まっていたのでしょうが)迅速に公表するのも誠意ある対応だと思います。
ここからちゃんとスポンサーとの合意書の内容について監督委員さんの同意を得てから、債権者の方々への説明会を開催し、さらに再生計画を立て、裁判所に提出して、そこから更にいくつかの手順を踏んで、数ヶ月後に民事再生計画が決議します。
再生計画の決議を待たなくてもワランティマートさんの代わりにマーテックスさんが保証修理を肩代わりしてどうにかしてくれたら良いのですが。どこまで手助けしてくれるスポンサーなのかが気になりますね。
家電販売店さんへ
(2016年4月8日追記)
ワランティマートさんから提携店舗さんにお知らせが来ていないのか、提携店舗さんがサイトを修正していないだけなのかは不明ですが、まだまだ普通に延長保証サービスを掲載・販売しているサイトが多いようです。
店側もお客様も事情を分かっていないまま保証を申し込まれて受付してしまったら大変ですし、後から事情を知ったらお客様は当然怒ると思います。
通販サイトや自社サイトにおいて、家電製品やパソコンを販売していらっしゃる方は、現在のワランティマートさんが業務停止していることを説明して、長期保証サービスの宣伝および契約を停止した方が良いのではないでしょうか。
民事再生計画によって営業を続ける予定とは言え、これからの保証内容がどうなるかも分かりませんから、保証サービスのページを残したままにしておくのであれば、ワランティマート側にきちんと問い合わせて確認を取ってからにしてくださいね。
新しい問い合わせ先:株式会社Warranty technology
(2016年8月8日追記)
事業譲渡を受けた株式会社MARTEX(マーテックス)さんが、社名を株式会社Warranty technology(ワランティ・テクノロジー)に変更したようです。
お問合せ先は
03-3440-7735
10時〜19時・(土日祭休み)
メールフォーム
ていうかもうそんなことしたら、ワランティマートの保証を受けたいお客さんもマーテックスの保証を受けたいお客さんも、両方が混乱するんじゃないかと思うのですが…しかもワランティマートさんが民事再生になって、マーテックスさんに事業譲渡したのになんで新社名はワランティがメインなんだろう…。謎ですね。
詳細はこちらをご確認ください。
事業譲渡契約締結のお知らせ(PDFファイル)
社名変更に関するのお知らせ(PDFファイル)
・・・関する『の』?社員さん誰か気づいて教えてあげてー!