前回記事【2】会員登録とインストール に続いて、今回はWordPressの初期設定についてご説明します。
WordPressの更新チェック
WordPressのインストール後、ダッシュボードにログインした際に更新の表示が出ていたら、出来るだけ早めに更新を行っておきましょう。
初期プラグインを有効化
WordPressには、プラグインという拡張機能を自由にインストールして使うことができます。
プラグインには
・迷惑なスパムコメントを弾くプラグイン
・サイトのアクセス解析をしてくれるプラグイン
・記事を投稿したら自動でTwitterで呟くプラグイン
といったように、よりサイト運営を便利に楽しくしてくれるものが多々あります。
そして今回のように、WordPressをインストールして使い始めたばかりの状態でも、これだけは入れておかないと!というプラグインが3つ、自動でインストールされています。
『 Hello Dolly 』 はともかく、 『 Akismet 』 と 『 WP Multibyte Patch 』 はダッシュボードの【 プラグイン 】の一覧からすぐに【 有効化 】しておきましょう。
まずは簡単に有効化できる 『 WP Multibyte Patch 』 から
【 有効化 】をクリックするだけで動作が始まります。
『 WP Multibyte Patch 』は、日本語版 WordPress のマルチバイト文字の取り扱いに関する不具合の修正や強化を行うプラグインです。
要するに元は海外のツールであるWordPressを日本語にも対応するようにしてくれるものなので「 入れた覚えがないなあ 」 と間違えて削除しないようにご注意ください。
スパム対策 『 Akismet 』 を有効化して設定
『 Akismet Anti-Spam (アンチスパム) 』 はスパムコメントやトラックを自動で振り分けてくれる、セキュリティ対策用のプラグインです。
API Keyの取得が少し面倒ですが、最初に一度設定すれば後はほぼ変更もなく使い続けられるので、WordPressインストール後は早めに設定してくださいね。
【 プラグイン 】の一覧の中から『 Akismet Anti-Spam (アンチスパム) 』の【 有効化 】をクリック
⇒【 Akismet アカウントを設定 】⇒【 APIキーを取得 】をクリック。
【 Get an Akismet API Key 】
⇒メールアドレス、希望のユーザー名、希望のパスワードを入力して【 Sign Up 】をクリック
機能が強化された有料版の案内が出てきますが、無料版でも充分なので、一番左の【 Get Basic 】(無料版登録)をクリックしてください。
クレジット登録画面が出てきますが、無視して金額バーの部分をマウスクリックしたまま
左にビーッと持っていき、金額が 『 ¥0 』 になるまで調節すると無料登録が可能です。
名前は本名じゃなくても大丈夫なので、適当なユーザー名を入力して【 CONTINUE 】をクリック。
『 It looks like you’re adding a site! 』 という確認画面が出てきた場合は
【 Activate this site 】(このサイトを有効にする)をクリックしてください。
そのままAkismetが有効化され、スパム(迷惑コメント)に対するフィルターが動作します。
設定はお好みで変更してみてください。
有効化してから日数が経過すると、【 プラグイン 】
⇒『 Akismet Anti-Spam (アンチスパム) 』の【 設定 】から除去したスパムの件数なども確認することができます。
※サイドメニュー【 設定 】の【 Akismet 】からも同じページが開けます。
また、APIキー取得時に登録したメールアドレス宛に確認メールが届いているはずなので見ておきましょう。
メール内のリンク【 Activate Account 】をクリック
⇒【 Sign in to Akismet 】をクリックすると、Akismetサイトにおける自分のアカウントページにアクセスすることができます。
これでひとまず初期プラグインの設定はOKです。
他にもたくさんの便利なプラグインが無料提供されているため、細かなWordPress設定やdesign変更も完了し、いざ記事の投稿を、という段階になった頃に【2019年3月版】おすすめWordPressプラグイン(設定手順付き) の記事をご覧ください。
エックスドメインから行うWordPressの初期設定
一番最初にやっておいた方が良いセキュリティ対策などはエックスドメインのメニューからも操作できるようにしてくれています。
エックスドメイン ログインページ からホーム画面にログイン
⇒サイドメニュー【 無料レンタルサーバー 】⇒WordPress【 管理パネルログイン 】
ホーム画面サイドメニューの【 WordPress一覧・設定 】をクリック
⇒インストール済みの一覧の中から【 設定 】をクリック
WordPressの基本設定画面が開きます。
上から順にご説明していきますので、ご自分が必要な箇所のみ設定を行ってください。
いずれの項目も、設定の編集と確認が完了したら
上部の【 <設定メニュートップ 】から設定一覧に戻ることが出来ます。
FTPアカウント設定
自分のパソコンの中のデータと、エックスドメインのサーバーとの間で
データの送受信をするためのFTPソフトに関する設定ができます。
前回記事 無料レンタルサーバーでWordPressブログを運営する【2】会員登録とインストール のFTPアカウントの設定 の項目をご覧ください。
PHPエラー表示設定
PHPとは、プログラミングに使われる言語の一つで、WordPressは主にPHPで作られたファイルで動いています。
(wp-config.php、functions.php など)
WordPressでブログサイトを運営していると、
自分がそのPHPファイルを間違っていじってエラーが起きた
プラグイン(WordPressをより便利に使うための拡張機能プログラム)を
新しく入れたら、別のプラグインと競合してエラーが起きた
プラグインの更新をしたらなぜかエラーが起きた
というように、時々(年に1回くらい)エラーが発生することがあります。
こうしたエラーが起きると、大体が画面が真っ白になってWordPressの管理画面もブログ記事も表示されないという状況に陥るので凄く焦ります。
ご参考に 【プラグイン】WP SlimStatでWordPressが真っ白になるエラー発生
※エラーの修正方法もこの↑記事で説明しているので、いざという時に思い出してください。
こうしたエラーの時にエラーの内容を画面に表示するかどうかの設定です。
in /home/(サイトのフォルダ名)/wp-content/plugins/wp-slimstat/browscap/browser.php on line 22
/* ↑これだと 『 browser.phpファイルの22行目あたりが怪しいよ 』 と書いてあります */
いざエラーが起きた時に原因を探るためにも、とりあえず【 有効 】にしておいた方が良いかと思います。
.htaccessの編集
ここでは .htaccessファイル の内容を自分で編集することができます。
自分が借りているエックスドメインのレンタルサーバーに対して『 こういう時はこうしてほしい 』 というお願いを記述するファイルが.htaccessです。
これはとても重要なファイルなので、設定を間違えると『 エラーが発生してサイトが表示されない 』 といったことや『 検索エンジンをアクセス拒否してしまって検索結果に表示されない 』 といったことが起きるので、ある程度ブログの運営に慣れ、少し.htaccessの記述についても知識を持ってから編集した方が良いかと思います。
エラーページを自サイト独自のイラストなどに差し替えたい
といった時には.htaccessファイルを活用してくださいね。
ご参考に 【.htaccess】特定の相手のアクセスを拒否・サイトに制限をかける
管理者パスワードの初期化
WordPressのダッシュボードにログインするためのパスワードを忘れた際の再設定を行えます。
管理ツール(ダッシュボード)のSSL設定
SSLとは 『 Secure Sockets Layer 』 の略。
通信の暗号化と、ジオトラストによるサーバ認証を使って自分のWordPress管理画面(ダッシュボード)のログインIDとパスワードを盗用されたり、不正アクセスされたりといったことを防ぐためにあるセキュリティ対策です。
ただ、セキュリティレベルが高すぎて、自分が使っているブラウザのバージョンや設定によっては「 セキュリティ証明書に問題がある 」 とされて自分のアクセスが弾かれることもあるので、私は無効のままにしています。
不正ログインを防ぐだけであれば、下の 『 ログイン試行回数制限 』 の項目だけ設定しておけば良いような気もしますしね。
国外IPアクセス制限設定
WordPressに限らず、ブログやサイトを運営していると、管理画面に対してブルートフォースアタックを仕掛けられることがあります。
※ブルートフォースアタックとは;パスワードに使われそうな英単語や数字の組み合わせを片っ端から試す自動プログラムを使って不正ログインしようとするサイバー攻撃のこと。
そうした不正ログインを試みる人達のほとんどが海外サーバーからのアクセスなので、それならもう自分の管理画面とか大事なページに対する国外からのアクセスを全部あらかじめ弾いとけば良いじゃん、という設定がこの設定です。
初期設定で全部が 『 有効 』 になっているので、何か特別な理由が無い限りはそのままにしておきましょう。
管理ツール(ダッシュボード)のログイン試行回数制限設定
上の項目でご説明したブルートフォースアタックに対する更なる安全対策として短時間で連続してログインに失敗した人が居たら、その人のアクセスを24時間制限してくれる設定です。
うっかりパスワードを忘れて何回も試したりしていたら自分も弾かれて24時間の間は何をどうしてもダッシュボードに入れなくなるので注意。
これも特別な理由が無い限りは 『 有効 』 のままにしておきましょう。
※自分でログインに関するWordPressプラグイン(ログイン失敗できる回数を決められるプラグインなど)を入れた場合は『 無効 』 にしても良いかと思います。
ご参考に 【WordPress】 セキュリティを向上させるプラグイン
コメント・トラックバック制限設定
自動プログラムによるスパムコメントやトラックバックを弾くための設定です。
デフォルトで
『 大量コメント・トラックバック制限:有効 』
『 国外IPアドレスからのコメント・トラックバック制限:無効 』
になっています。
このままの設定でも良いですし、「 海外からのコメントなんて来てもお返事できないし困る 」 という方は国外からのコメントやトラックバックも制限を有効にしておくと良いかもしれません。
データベースのバックアップ
エックスドメインのレンタルサーバーに置かれている自分のデータをいざという時のために出力・入力できます。
インポート(あらかじめエクスポートで保存したデータを使って復元)
WordPressプラグインに自動バックアップしてくれるものがあるので、そちらをお使いいただいた方が便利かと思います。
【プラグイン】バックアップ保存用BackWPupのインストールと設定
phpMyAdmin
エックスドメインのレンタルサーバーに保存されている自分のデータを確認・編集することができます。
普通にブログを運営していて、ここからファイルをいじるということはほぼ無いと思うのですが、何かの理由でサーバー設定を変える時などは慎重に設定してくださいね。
アプリケーションの初期化
WordPressの投稿記事やコメントを全て削除して、インストールしたばかりの初期化状態に戻す項目です。
アプリケーションの削除
インストールしたWordPressのデータを削除する項目です。
ブログを削除したい、あるいはデータ全部消して最初から全部作り直したい、という時にはここから削除を行ってください。
WordPressの初期設定
エックスドメイン側で初期設定が終わったら、次はWordPressのダッシュボード(管理画面)で出来る初期設定を行いましょう。
ログインページからホーム画面にログイン
⇒サイドメニュー【 無料レンタルサーバー 】
⇒WordPress【 管理パネルログイン 】
⇒【 ダッシュボードへ 】
※このログイン画面をお気に入り(ブックマーク)登録しておくと、今後のログインが簡単です。
ユーザー名:自分で決めた任意のWordPress ID
パスワード:WordPressインストール時に表示されるパスワード
※初期パスワードはランダムな英数字になっているため、自分が覚えやすいパスワードに変更するのもオススメです。
WordPressのログインパスワードを変更する
デフォルトのログインパスワードは10ケタ以上のランダムな英数字になっています。
忘れそうで不安な方は、自分が覚えやすいものに変更しておきましょう。
WordPressダッシュボードのサイドメニューから【 ユーザー 】⇒【 あなたのプロフィール 】⇒アカウント管理の項目で新しいパスワードを入力して【 プロフィールを更新 】してください。
設定が完了したら、一度WordPressからログアウトしてみて、新しいパスワードでログインできることを確認しましょう。
ダッシュボード画面の右上からユーザーネームをクリックしてログアウトできます。
WordPressのユーザー設定
【 あなたのプロフィール 】メニューからは、パスワード変更以外にも、ダッシュボードの配色変更や、言語の日本語設定、ニックネームの変更が可能です。
設定を変更したら、一番下の【 プロフィールを更新 】をクリックして保存してください。
WordPressのダッシュボード
画面左上の【 ダッシュボード 】⇒【 ホーム 】がWordPress管理のメイン画面です。
使い始めたばかりの時には、最初に使いそうな項目を表示してくれているので、そこから色々と項目を見ていくのも良いですね。
サイトデザインをカスタマイズ
WordPressサイトの外観デザインは、
・WordPressテーマを借りてインストールする
・自分でカスタマイズ項目を変更する
などの方法で見栄えを変えることができます。
【 カスタマイズ 】から基本項目を確認・変更
ここでは特に何も変更せず 「 今の外観はこんな感じ 」 というのだけご確認いただいて、次の 【 外観 】からテーマを変更 に進んでいただいた方が分かりやすいかと思います。
サイドメニューの【 外観 】⇒【 カスタマイズ 】をクリックすると、現在のブログの表示がどうなっているのかのプレビュー画面と、ブログタイトルなどの基本項目が表示されます。
ブログタイトル、キャッチフレーズ等の基本的な項目はここで簡単に変更できます。
【 外観 】からテーマを変更
WordPressの外観デザインは 『 テーマ 』 と呼ばれるテンプレート(雛型)を使うことで簡単に変更することができます。
初期のデフォルトでは 『 Tweenty Seventeen 』 というテーマが使われています。
そのままでしばらく使ってみるも良し、好みのテーマを探して変更するも良し。
新しいテーマに変えたい場合は 『 WordPress おすすめ テーマ 』で検索して皆さんのオススメしてくれているテーマから使いやすそうなものを選ぶか、、【 + 】 をクリックして表示される人気のテーマから自分で探してみましょう。
まずは日本製のテーマを使ってみる
WordPress初心者さんで 『 使い方にまだ不安がある 』 という方にオススメなのが、日本の方が提供してくださっているテーマを使うこと。
ダウンロードサイトや設定の説明なども全て日本語で掲載されているので、海外の方が作成したテーマよりも安心して使うことができるかと思います。
ここでは日本の方が作成・公開してくださっているテーマをいくつかご紹介。
GUSH2
GUSH2
Elloraさんが提供されている、扱いやすく自由度も高い無料テーマ。
このブログもGUSH2をお借りして作成しています。
※Gush2は現在運営されていないため、Cocoonに変更しています。
STINGER
STINGER
ENJIさんが提供されているテーマ。有料版と無料版があります。
特に広告収入アフィリエイトを取り入れたサイトを運営したい方に人気で、国内のWordPressテーマの紹介でも必ず名前が挙がる有名なテーマですね。
Graphy
Graphy
Takao Utsumiさんが提供されている、シンプルに文章記事を書きたい人にオススメの無料テーマ。
文字フォントが綺麗に見えるようにとこだわって作られています。
Xeory
Xeory
バズ部さんが提供されている無料テーマ。
サイト型とブログ型、それぞれのバージョンを用意してくださっているので、ちょっとしたお店の宣伝などを行いたい方はサイト型を、記事や写真の投稿をしたい方はブログ型を、というように選べて便利。
Simplicity2
Simplicity2
わいひらさんが提供されている無料テーマ。
シンプルながらも基本の機能やSEO対策がきちんと搭載されているので、初心者さんにも扱いやすいかと思います。
次の記事ではこのSimplicity2を例に、テーマの設定の流れなどをご説明します。
無料レンタルサーバーでWordPressブログを運営する シリーズ記事
【1】概要説明
【2】会員登録とインストール
【3】初期設定(この記事です)
【4】テーマのインストール
【5】外観デザインをカスタマイズ
【6】固定ページ編集
【7】記事を投稿する
【8】Google Search Consoleにサイトを登録
【9】初期化(再インストール)