ポータブックとポメラとEeeBook、どれを買うか

ポータブックとポメラ

昨年2015年の12月8日、事務の王様キングジムさんからノートパソコン発売という発表があって物凄くびっくりしました。
まさかキングジムさんが怪しく前フリしていた重大発表がこれだったとは。
キングジム ポータブック
これを見た瞬間に 『 キーボード壊れたら部品手配できるかな 』 と考えてしまったのは職業病でしょうか。
この折り畳みキーボードにポメラから続く歴史を感じますね。
真ん中にぽつんとあるマウス操作ボタンがLenovo ThinkPadのバタフライキーボードも思い出させます。

ちなみにポメラとはテキストを入力して保存する機能に特化した、デジタルメモと呼ばれる機器です。
一番新しい型は2013年に発売されたこのDM25。
キングジム ポメラ

長文を打つために

私は調子に乗ると止め処なく延々と長文を打ってしまうので、普段のブログは出来るだけ自制して短くするようにしています。
読了時間90分とか出たら皆さん速攻で回れ右しちゃうんじゃないかと不安で…。
元々文章を打つのが好きなので、仕事の空いた時間に楽しく記事を書いているのですが、自宅でぼーっとしている時や病院などの待ち時間にふと記事のネタを思いついて、今すぐに文章を打ちたい!!という時があります。

ひとまず最初はスマホで打とうとしたのですが、フリック入力では脳内で考えている速度に手元が追いつかなくてイライラ…自宅のデスクトップパソコンがを起動して更にテキストエディタを起動させているとその間に考えていた文章の細かい部分や順番を忘れることがありますし(私の記憶力よ)、出先ではデスクトップはもちろん使えません。

慣れもあるのでしょうが、どんなに頑張っても結局スマホではPCキーボード並みの入力速度を出せなかったのでスマホで長文を打つのは諦めることにしました。
タッチパネルは苦手だし、打ちながら寝落ちしたら画面割りそうなのでタブレットPCは除外。
かと言って仕事でずっとパソコン使ってるし、家でもデスクトップのキーボード打ち続けるのは疲れそう、電力も結構使うしな~と悩んでいたところポメラの存在を知りました。
ささっと取り出してすぐに起動、キーボードでテキスト入力が出来る素敵な機械。

そこでガンダムとコラボした見た目重視なDM11Gか、バックライト付きの液晶で暗くても使えるDM100か、どっちも新古品で2万くらいだし、試しに買ってみようかなー、それか安めのモバイルブックにしようかなーと思っていたところで、まさかのポータブック登場。

・・・(゜д゜)

・・・( ゚д゚)

・・・選択肢が増えた!!( ゚д゚ )

ということで今すぐポメラを買うか、2月にポータブックを買うか、もういっそお手頃価格のモバイルパソコンを買うかで悩んでいます。
迷っている内に年を越してしまい、しかもまだ全く決心がつかないので、それぞれの特徴などを書き出して考えてみようと思います。
私と同じくポメラとモバイルパソコンの間で揺れている方の参考になれば幸いです。

デジタルメモのポメラ

テキスト入力に特化した機器であるポメラ。

ポメラの長所は
 icon-smile-o 起動の早さ(約2秒)
 icon-smile-o 電池だけで長時間動く手軽さ
 icon-smile-o 小さく軽いのでどこにでも持っていける
 icon-smile-o シンプルな機能なだけに余計なことをせず文章入力に集中できる
 icon-smile-o 電源を入れると前回作業していた状態が表示されるのですぐに続きを打てる
といった点。

短所は
 icon-frown-o 自動改行文字数設定などの細かい編集ができないので、ざっと打ち込んだ後でPCにデータを移してテキストエディタで編集作業をする必要がある点
 icon-frown-o 元々メモ程度の文章を想定しているので一つのファイルの最大文字数が決まっており、長すぎる文章を打つ際にはファイルを分けなければならない点
などでしょうか。

シンプルで使いやすい DM100

ポメラ DM100
ストレートタイプのキーボードが採用されており、折り畳みキーボードではないので横幅が長くなっていますが、キーボードを伸ばしてセットする必要が無いので起動後すぐに入力可能になっています。
液晶バックライト付きで、薄暗い場所でも問題なく液晶を見られるというのに心惹かれます。

主な特徴

寸法;W263×D118.5×H24.6mm(折りたたみ時・突起部含まず)。
5.7インチのモノクロ液晶。
(iPhone6 Plus=iPhone6の大きいほうが5.5インチで、それより少し大きいくらい)
1ファイル最大40,000文字で最大1,572ファイル登録可能。

同梱品

USBケーブル(A-ミニBタイプ / 50cm)
本体内蔵電池(CR2016)
キートップシール

動力

単3形アルカリ乾電池×2本(別売)または単3形エネループ×2本(別売)。
電池寿命はアルカリ乾電池なら約30時間、エネループなら約25時間。

その他の機能など

電子辞書付き
画面のサイドキーから入力したい語句や漢字を簡単に調べることができます。

縦書き表示機能付き
原稿用紙風に文章を入力したい方にも向いています。

パソコンとの連携
SDメモリーカード(最大容量2GB)、SDHCメモリーカード(最大容量32GB)、
USBケーブル、Bluetoothのいずれかを使ってパソコンへのデータ移行が可能。

パソコンとのリンク
ポメラをBluetoothキーボードとして使ったり、iPad、iPhoneに連携して文字入力をしたりもできます。
推奨動作環境はWindowsならXP~8.1、Mac OSならX Ver.10.5~10.10です。

ガンダムとコラボした DM11G

DM11G
DM11G 正面
かっこよくないですか…!
買うならシャアかな、いやでもいぶし銀なランバ・ラルやジオン軍も良いですね。
液晶バックライトが付いておらず、暗いところでは画面が見えないのが難点でしょうか。
夜寝る前に文章が思い浮かんだ時には暗い部屋で黙々と打ちたい(こう書くと何だか不審者)ので、バックライト付きだったら上のDM100ではなくこちらに迷い無く決めていたのですが。

主な特徴

寸法;WW147×D104×H30。
4インチTFTモノクロ液晶(iPhone 5sが同じ4インチ)。
28,000文字入力したテキストファイルを1,000ファイルまで保存可能。

同梱品

USBケーブル(A-ミニBタイプ/50cm)
本体内蔵電池(CR2032)
専用ケース(かっこいい)

動力

単4形アルカリ乾電池×2(別売)、または単4形エネループ×2(別売)。
電池寿命は単4形アルカリ乾電池で約20時間、単4形エネループで約15時間です。

その他の機能など

パソコンとの連携
microSDHCカード(最大容量16GB)/microSDカード(最大容量2GB)

起動・終了の画面
コラボモデルの醍醐味、ガンダムのサブタイトルや場面にちなんだ画面が使われています。
ポメラ起動画面
シャア 終了画面
ランバ・ラル 終了画面
終了させるたびに物凄いやり切った感が出そうでいいですね。

文字変換
基本的な日本語変換に加え、
あむろ⇒アムロ・レイ
ずごっく⇒MSM-07
というように、ガンダム用語の変換機能が充実しすぎてすごい。
ポメラ ランバ・ラル モデル



このポメラ2機種を機能面から見れば間違いなくDM100が良いと思うのですが、あのキーボードがあってこそのポメラですし、
アニメ好きなのでこういうコラボ製品にめちゃくちゃ弱く、しかも最終的にはパソコンで文章推敲するのでそんなに機能は必要ないこともあってDM11Gに思い切り天秤が傾いていたところでした。そこに現れたのがポータブックです。

キングジム初のノートPC ポータブック XMC10

名称がポータブックで型番がXMC10。
2016年2月12日発売予定ですが、アスキーストアさんで約9万円で既に予約販売が始まっています。
(※2017年1月現在、ページ削除されリンクはつながっていません。)
ポータブック各部名称

ポータブックの特徴

8インチTFTで解像度1,280×768の液晶が採用されています。
8インチはA5の用紙より少し大きいくらい。
光の反射が少なく屋外でも画面が見やすいノングレア液晶なのがいいですね。

Webカメラ、アレイマイク、ヘッドホン端子を搭載しているので出張先や外出先でのスカイプなどにも便利です。
ポメラから更に進化した折り畳みキーボードはアルミフレームを採用することで安定感と頑丈さを高めています。
それでは以下で部品スペックなどをご説明してみます。

OS

Windows 10 Home 64bit
Windows10の64ビット版が初期搭載されています。
Windows8よりは10のほうが使いやすそうなので10が入っていて嬉しい。

CPU

Intel Atom x7-Z8700プロセッサー
パソコンの計算処理を担う、脳にあたるCPU。
このx7-Z8700はMicrosoftのSurface3などのモバイルブックにも搭載されているCPUで、普通のノートパソコンくらいの性能、つまりOfficeソフトを使ったり、ネットを見たり、Skypeしたり、という使い方であれば充分な機能を備えています。

CPUクロック(動作周波数)

1.6GHz(Intel バースト・テクノロジー対応:最大2.4GHz)
4コア/4スレッド
CPUクロックとは回路処理のための信号の数を表したもので、数値が高いほど高性能。
これも普通のノートパソコンと同じくらいですね。

4人(4コア)いるので4つの命令(スレッド)が実行でき、当然1コアや2コアのCPUよりも処理能力が高いです。
また、2人が働いていて2人が暇している時には暇な2人に手伝わせてクロックを2.4GHzまで上げることができます。

キャッシュメモリ

2MB(2次キャッシュ)
通常のメモリとは別にCPU内にある高速記憶装置の大きさが2MBで、2次キャッシュまで使用可能。

このキャッシュは、CPUが似たような計算処理を高速で繰り返すような場面で真価を発揮します。
高解像度の映像を表示させ、速度の速い動きを表現し、入力コマンドをすぐに反映させる。要するに高画質グラフィックと高速動作反応が必要なゲームや、容量の大きい動画を動画サイトにアップロードする場合などはキャッシュ数が大きいものでなければ処理が追いつかなくなります。
逆に言えば、そこまでの動作性能を求めていなければあまりこのCPUキャッシュにこだわらなくても良いということになりますので、ポータブックの用途から考えれば2次キャッシュで充分ではないでしょうか。

メインメモリ

2GB
メモリ容量は大きいに越したことはないのですが、これもポータブックの用途を考えると2GBでも充分なはず。
ネット閲覧中にいっぱいタブを開いたり、複数ソフトを起動させるとちょっと遅さが気になるかも?

交換や増設はできないと仕様に書かれているので、オンボードで固定されているのでしょうか。
メモリソケットに装着されているタイプのメモリであれば取り外しが割と簡単で、自分で交換や増設がしやすいのですが、より軽量・コンパクトにするためにメモリソケットを使わなくていい構成にしたのかもしれませんね。

グラフィック

Intel HDグラフィックス(CPU内蔵)
絵や文字を液晶画面に表示するための処理を行う部品です。
CPU内蔵と書かれているとおり、Intel HDグラフィックスは独立したグラフィックボードではなく、CPUに基本的なグラフィック機能を備えさせている状態です。

グラフィックボードを単体で搭載しているパソコンと比べると描画性能が劣ります。
書類作成、写真の表示、ネット閲覧程度であれば何の問題もありませんが、高画質な動画やFPSなどの高速処理が必要なゲームをするには無理がある(動作がカクカクした状態になるか、フリーズするか、画面が粗く見づらい箇所が出るか、といった感じ)ので、3Dのオンラインゲームで遊びたい、高画質な動画を見たいというような方はCPU内臓のグラフィックを搭載したパソコンを選ぶのはやめておきましょう。

ファンが無いメリットとデメリット
上記のような画像処理などの高負荷を掛けることをしない前提の機種なので、動作熱を逃がすためのファンが無く、ファンが回る際の音や振動が無いというのはメリットですね。
新幹線や飛行機の中でもあまり周りの人に迷惑をかけず使用できるようにという配慮でしょうか。

逆に、夏場にうっかりこのパソコンで動画を見続けて負荷で高熱が発生すると、ファンが無くて熱が逃がせないので部品が焼損する可能性があると考えるとデメリットですが。
もともと省電力な部品設計がされており、自分が気をつければそうそう高熱発生しないはずなので、(ホコリが内部に入り込まないよう綺麗に使う、高画質の動画を見ながら他のソフトを開いたりしない、等)モバイルブックは高負荷を掛けるような使い方を想定していないことを忘れないようにしないといけませんね。

記憶装置

eMMC 32GB(eMMC 5.0)
(同梱のMicrosoft® Office 365サービスに付帯する1TBのOneDriveオンラインストレージが1年間利用可能)

通常パソコンの記憶装置にはHDD、もしくはSSDが使われています。
このeMMcはそのどちらでもなく、HDDやSSDに比べて小型で消費電力が低い記憶装置です。
ポータブックのような小型パソコンの他にスマホやカーナビにも使用されていますね。
駆動部分が無いので動作音が静かなのもメリットと言えます。

気をつけたいのは32GBという容量。
これは現在発売されている一般的なノートパソコンにおいてHDD容量が320GB~1TB(1000GB)程度であることを考えればかなり低い容量です。
この32GBの中にWindowsの動作プログラム(20GB程度)が含まれているので実質の空き容量は12GBくらい。
しかもこれをフルに埋めてしまうと動作に余裕が無くなり、速度が遅くなります。

基本的に音楽や動画を保存することは想定していない容量であり、書類や写真程度なら問題なく本体に保存できるくらいの容量、ということですね。

そしてこの少ない容量をカバーするためにOneDriveオンラインストレージの1年間利用サービスが付いているのだと思います。
OneDriveオンラインストレージを使えばネットサーバー上に場所を借りてデータ保存ができます。
それが1TB(1000GB)付くから本体容量は少なくても大丈夫!ということなのでしょうが、サービスで使える1年間が過ぎたら有料になるのが困りますね。
保存するデータを増やしたい場合は、OneDrive以外の無料クラウドサービスでデータの保存を行うか、外付けHDDやSSDなどにデータ保存することを考えたほうがいいのかもしれません。
 オンラインでデータを保存するDropboxの使い方
 Googleが提供するクラウド形態のサービス

USBポート

USB2.0×1
USBポートが一箇所。
マウスを繋いだら埋まってしまうので、USBメモリなどを常に挿しておきたい方はキーボード真ん中にあるフィンガーマウスの操作に慣れるようにした方がいいかも。

カードスロット

SDメモリーカードスロット×1
SD/SDHC/SDXC/UHS-Ⅰ対応のカードスロット付き。
書類や写真データのやり取りに便利ですね。

カメラ機能

200万画素Webカメラ
Skypeなどでテレビ電話をしたい方に嬉しいカメラ機能とマイク付き。
ビジネスで使われる方はテレビ電話で会議したりしますもんね。

200万画素と言えばちょっと前のデジカメと同じくらいなので、テレビ電話で会議をして図面や書類を見せ合ったりするのにも充分な画素数かと思います。

バッテリー駆動時間

約5時間
移動時間や空き時間にバッテリーで使うくらいであれば充分な動作時間です。

付属品

ACアダプターと専用USBケーブル
ちなみに発売日までに予約注文するとポータブック専用ケースが無料で貰えます。

外形寸法(※突起部含まず)

折りたたみ時:約204(W)×153(D)×34(H)mm 
使用時:約266(W)×153(D)mm
質量:約830g

小さくて軽い。
小さめのバッグにも余裕で入るし、ビジネスバッグに入れても重くならない。
移動や出張の多いお仕事の方には嬉しいですね。



こうした部品仕様から見ても、ポータブックの想定用途は、移動中にメール、ネット閲覧、書類作成、そして出張先でモニタ接続してプレゼン、という感じですね。
事務用品のキングジムさんらしく、基本的にビジネス向けの使い方を想定して開発されているので、ブラウザでネットゲームをしたい方、音楽をたくさん保存して聴きたい方、高画質で動画を見たい方なんかには全く不向きなノートパソコンです。

でも私はちょっとした時間にテキスト入力したい、あわよくばメールとブログ更新もできれば、それ以外のことはデスクトップパソコンでやるから、という状況なのでこのくらいのスペックでも充分じゃないかなと思います。

しかし逆に言えば、テキスト入力が主ならポメラでいいじゃん、ブログ更新もしたいなら安価なモバイルブックでいいじゃん、ということになるんですよね。
そうなるとポータブックが欲しい理由として、
  icon-heart-o キーボードが変形するという浪漫
  icon-heart-o キングジムさんの初ノートパソコンだからとりあえず使ってみたい
  icon-heart-o 他社製パソコンとの違いを知りたい
  icon-heart-o 壊れたら分解したい
といったマニアックな理由しか残っていないという…こんな理由で新品購入して約9万円出すのも如何なものか。

お手頃価格のモバイルブック ASUSのEeeBook X205TA

ノートパソコンの中でも小型で持ち運びに適したものをモバイルパソコン(モバイルブック)と呼びます。
上でご紹介したポータブックもモバイルブックに属します。

持ち運んでテキスト入力やメールもするなら、ポメラより起動時間が掛かることさえ我慢すればモバイルブックも良いかな、もしモバイルブックを購入するならASUS(エイスース)のEee(イー)シリーズあたりがいいなーと思っていました。

こちらはEeeシリーズの中でも最新のEeeBook X205TAです。
価格は¥32,000~38,000程度。
X205TA以前の型落ちしたEee PCならもっとお安くなっているかもしれませんね。
ASUS EeeBook X205TA

ASUSは台湾のパソコンメーカーで、Eeeシリーズのような個人向けのお手ごろノートパソコンから、ZENBOOKシリーズのような高機能な薄型ノートパソコン、更にゲームやグラフィック編集に特化した高性能デスクトップパソコンなど幅広いPC販売とともに部品や液晶モニタの開発販売にも力を入れており、特にマザーボードは世界一の出荷数を誇っています。
修理お預かりする頻度や内部部品を見た感じから考えると、私個人の印象としてはEeeBookは価格の割に性能や耐久性も高い方だと思います。

2011年の東日本大震災に際しては、ASUSの技術者の方がコンセプトモデル(展示用の新製品見本)のマザーボードに独断で 「 GOD BLESS JAPAN(日本に神のご加護を) 」 というメッセージを印字してくれたり、台湾からの寄付はアメリカに次ぐ金額だったり(人口比率で考えたら物凄いことです)、2015年も台北で追悼式典を催し、復興をこれからも支援すると述べてくれたりしています。
そして台湾の部品屋さんは誠実で親切で私どもも大変お世話になっています。

という訳で台湾の方の思いやりにせめてちょっとでもお返しをしたいと、滅多に使わないから安価なパソコンで何かいいの無い?というお客様には台湾企業であるASUSやacerのノートパソコンを提案してみたり、ブログ記事内で素敵なギミックの付いたASUSの高性能ゲーミングパソコンをご紹介してみたりしていたのですが、自分でも前々から次にノートパソコンやモバイルブックを買うならASUSにしようと決めていました。
というわけで、やっぱりポータブックに手を出す前にEeeBookを買わないと。
お値段も半額以下だし。いやでもポメラも…とまた迷う。

EeeBook X205TAのスペック

2015年に発売された機種の中で性能を比較すればかなり低いほうです。
ただ、メール、インターネット、書類作成などの基本的な使い方をするぶんには何の問題もありません。
逆に言えば、ポータブックと同じで、オンラインゲームをしたい方、音楽をたくさん保存して聴きたい方、高画質で動画閲覧や編集をしたい方、扱うデータ容量の多いソフト(CADやイラストレーターなど)を動かしたい方には全く向いていませんし、これをメインパソコンとして使うのもあまりおすすめできません。

以下でそれぞれの部品項目をポータブックと比較しながら解説してみます。
※以下はEeeBook X205TAの2015年春モデル
 (X205TA-B-DBLUE・X205TA-B-WHITE・X205TA-B-RED)の仕様です。

OS

Windows 10 Home 32bit
2015年に出たモデルなのでWindows10が初期搭載されています。
Windows8よりは10のほうが使いやすそうなので10が入っていて嬉しい。

ポータブックが64ビットなのと比べてこちらは32ビット版です。
32ビットよりも64ビットのWindowsの方が情報処理性能が高いです。
しかし4GB以上のメモリを使う場合や、高性能なグラフィックボードを搭載する場合には
それらを認識して動作させられる64ビットを選択しなければなりませんが、モバイルブックの性能からすると32ビットでも何の問題もないように思います。

液晶画面

11.6インチの光沢LEDバックライト液晶パネル
ポータブックが8インチのノングレア液晶なのに対して、11.6インチ(B5の用紙くらい)の大きさで光沢(グレア)液晶が使われています。

グレア液晶はノングレアに比べると反射が映りこみやすいので昼間の屋外などではかなり画面が見づらくなるのが欠点です。
逆に色彩が鮮やかに見えるため写真や動画が綺麗に見え、特に黒が綺麗に表示されることで文字がはっきり見えるという利点もあります。

CPU

インテル Atom プロセッサー Z3735F
パソコンの動作に関わる計算処理を行っているCPU。
人間で言えば脳に当たります。

このZ3735Fは2015年モデルのタブレットやモバイルブックで使われている一般的なCPUで、ノートパソコンやデスクトップパソコンに通常搭載されているCPUより処理能力は劣りますが、Officeソフトの使用、ネットの閲覧、メール送受信などは勿論スムーズに行えます。
また、一般的なYouTubeの動画やブラウザで遊ぶゲームなども、多少は表示速度が遅いかもしれませんが動作自体には問題ないかと思います。
ただ普段から高性能なデスクトップやノートパソコンを使い慣れている方が同じような処理速度を期待してしまうとストレスを感じるかもしれません。

CPUクロック(動作周波数)

1.33GHz (Intel バースト・テクノロジー対応:最大1.83GHz)
CPUクロックは回路処理のための信号の数を表したもので、数値が高いほど高性能です。

1.33GHZは普通のモバイルブックと同程度ではありますが、ポータブックのクロックが1.6GHz(Intel バースト・テクノロジー対応:最大2.4GHz)なので
それと比べると処理が遅いということになります。

キャッシュメモリ

2MB(2次キャッシュ)
ポータブックと同じ2MB(2次キャッシュ)です。
モバイルブックとしては充分な性能だと思います。

メインメモリ

DDR3L-1333, 搭載容量2GB
ポータブックと同じく2GBです。
そして同じくメモリの増設や交換はサポートしていない、と明記されています。

最近のノートパソコンでは4~8GBが主流ですが、モバイルブックパソコンの使用用途からして高画質動画の編集とか本気のオンラインゲームとかをするわけもないし、増設できる余地は最初から省いて、そのぶんちょっとでも安価に、かつ軽くしているのだと思います。

ストレージ機能

eMMC 32GB + 32GBのmicroSDカードが付属
ポータブックと同じeMMCの32GB、こちらは更にオマケで32GBのmicroSDカードも付いています。

通常パソコンの記憶装置にはHDD、もしくはSSDが使われています。
このeMMcはそのどちらでもなく、HDDやSSDに比べて小型で消費電力が低い記憶装置です。
ポータブックのような小型パソコンの他にスマホやカーナビにも使用されていますね。
駆動部分が無いので動作音が静かなのもメリットと言えます。

気をつけたいのは32GBという容量。
これは現在発売されている一般的なノートパソコンにおいてHDD容量が320GB~1TB(1000GB)程度であることを考えればかなり低い容量です。
この32GBの中にWindowsの動作プログラム(20GB程度)が含まれているので実質の空き容量は12GBくらい。
しかもこれをフルに埋めてしまうと動作に余裕が無くなり、速度が遅くなります。

基本的に音楽・動画・容量の大きなソフトを保存することは想定していない容量であり、書類や写真程度なら問題なく本体に保存できるくらいの容量です。
もし動画や音楽も保存したいのであれば、別途容量の大きいメモリーカードや外付けHDD・SSDなどを用意する必要があります。

グラフィック機能

インテル HD グラフィックス(CPU内蔵)
これもポータブックと同じ内蔵型のグラフィックです。

グラフィックとは絵や文字を液晶画面に表示するための処理を行う部品です。
CPU内蔵と書かれているとおり、Intel HDグラフィックスは独立したグラフィックボードではなく、CPUに基本的なグラフィック機能を備えさせている状態です。

グラフィックボードを単体で搭載し、その部品に描画性能を任せているパソコンと比べるとやはり描画性能が劣ります。
書類作成、写真の表示、ネット閲覧程度であれば何の問題もありませんが、高画質な動画やゲームをするには無理がある(動作がカクカクした状態になるか、フリーズするか、画面が粗く見づらい箇所が出るか、といった感じ)ので、オンラインゲームで遊びたい、高画質な動画を見たい方はCPU内臓グラフィックを搭載したパソコンを選ぶのはやめておきましょう。

ファンが無いメリットとデメリット
上記のような画像処理などの高負荷を掛けることをしない前提の機種なので、動作熱を逃がすためのファンが無く、ファンが回る際の音や振動が無いというのはメリットですね。
新幹線や飛行機の中でもあまり周りの人に迷惑をかけず使用できるようにという配慮でしょうか。

逆に、夏場にうっかりこのパソコンで動画を見続けて負荷で高熱が発生すると、ファンが無くて熱が逃がせないので部品が焼損する可能性があると考えるとデメリットですが。
もともと省電力な部品設計がされており、自分が気をつければそうそう高熱発生しないはずなので、(ホコリが内部に入り込まないよう綺麗に使う、高画質の動画を見ながら他のソフトを開いたりしない、等)モバイルブックは高負荷を掛けるような使い方を想定していないことを忘れないようにしないといけませんね。

カードリーダー

対応メディア:microSDXCメモリーカード/microSDHCメモリーカード/microSDメモリーカード
付属品として32GBのmicroSDメモリーカードが付いているのですぐに差し込んで使うことができます。

カメラ機能

30万画素Webカメラ
アナログマイクも内蔵されているので、これ一台あればSkypeなどを使ってテレビ電話ができます。

ポータブックが200万画素(ちょっと前のデジカメと同じくらい)で綺麗な映像を見ることができるのでテレビ電話で会議をして細かい図面を見たりするならポータブックの方が良いのでしょうが、私はWebカメラを常時OFFにしておくと思うので(寝起きスッピンとかでうっかり映ったら困りますからね!)画素数にはこだわりません。

インターフェース

USB 2.0×2箇所
2箇所あるのでマウスとUSBメモリが挿せますね。

寸法

幅286 mm×奥行き193.3 mm×高さ17.5 mm
質量 約0.98 kg

A4サイズよりも小さく、B5よりちょっと大きいくらい。
重さも1kgないので持ち運びに適しています。

製品保証

本体:購入日より12ヵ月間のインターナショナル保証
バッテリーおよびACアダプター:購入日より12ヵ月間の日本国内保証
液晶ディスプレイ:購入日より30日間のZBD日本国内保証
(液晶に白い点状の表示不良、いわゆるドット抜けが存在した場合に無償で液晶交換を行ってくれる保証)

その他

バッテリー駆動時間 約12時間
ポータブックの約2倍。
これは本体の大きさ、および搭載できるバッテリーの大きさの違いによるものですね。
外で使うことが多いなら長時間動くほうが安心。

付属アプリ
ASUS Live Update
ASUS Splendid
i-フィルター 30日間無料体験版
KINGSOFT Office 2013 Standard 30日間無料体験
WinFlash

付属品
ACアダプター
製品マニュアル
製品保証書
microSDメモリーカード (32GB)



プライベートでもビジネスでも、これをメインパソコンとして使うには無理がありますが、2台目として限られた用途で使うなら活用できると思います。
コストパフォーマンスで言えば充分すぎるほどですしね。

結局どれを買うのか

この記事を書きながらまだしつこく悩んでいるところです。
ポータブックは発売されて実機が店舗に並んだら触りに行くことにして、まずは当初の予定どおりガンダムコラボのポメラかEeeBookを買おうかなと思っています。
というわけで現在はヤフオクやAmazonさんをうろうろして価格を比較しています。

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