弾かれてSkypeに接続できない…
私は仕事では Windows の入ったパソコンを使い、個人のパソコンとして Mac OS の入った Mac のデスクトップパソコンを使っています。
より詳しくいうと Apple の Mac Pro というシリーズの型番 A1186 という機種を使っていて、中に入っているシステムは Mac OS 10.6 SnowLeopard(スノーレオパルド)のバージョン 10.6.8 です。
これが割と古く、本体は重く、でも未だにサクサク快適に動くので手離せない。すっごい重いおかげでちょっとくらい地震が来ても倒れないという安定感もあるし。
ということで今もネット閲覧やSkypeに使っているのですが、お盆休み中に友達とSkypeで通話しようとしたら、なぜかSkypeにサインインできないというエラーが発生しました。
アカウントもパスワードも間違ってないのに入れない。言われるがまま最新版Skypeに更新しようとしたら対応してなくて入らない。
(しょうがないので元のSkypeのバージョンに戻しました)
どうやらサインインできない原因は、Skypeの現在の運営企業であるMicrosoftが
「もう古いバージョンのMacのことなんて知らん。お前らがこっちに合わせて最新のMac OSで最新のSkypeを使え。古いバージョン使ってるやつは問答無用でSkypeから弾き出すぞ!」 という、暴君の如き設定を組み込んだせいのようです。
MicrosoftにSkypeが買収されてからというもの、ロクなことが無い…。
アカウント名とパスワードでの新規登録はできなくなるし(詳しくは過去記事 Skypeアカウントの新規作成 をご覧ください)しょっちゅうアップデートして不要な機能を付けようとするし。挙句には古いOSだとサインインさえ弾かれるこの有り様。
古いOSはセキュリティ上の脆弱性を悪い人に狙い撃ちされることもあるので、あまり推奨されないというのは理解できるのですが、こんな問答無用で弾かなくても良いじゃん…。
世間では本日最新のSkypeアプリケーションのプレビュー版がデスクトップにも登場!!というニュースが流れていますが、もうそんな最新版なんてどうでも良い。
「 私はただ貴方に昔のまま私の傍に居て欲しかっただけなのに… 」と縋り付くような気持ち。
チャットの背景画面が変えられるようになりました♥とか!そんなの!どうでも!良いから!サインイン!させてくれ!と開発陣にSkype通話で伝えたい。
そして「ゲイツの野郎、酷ぇことしやがるぜ…」と滅ぼされた村を眺める旅人のような気持ちでしばし呆然とSkypeログイン画面を眺めていたのですが、眺めていたってサインインできない現実は変わらない。
しかしMacのOSを最新版にすることもできず(本体のスペック的に入らない)、Skype以外は問題無く動いている本体を買い替えるのも嫌だ。
ということで、色々試してSkypeのプログラムファイルを書き換えてみたら、Microsoftの監視の目を掻い潜ってSkypeにサインインできたのでその方法をご紹介したいと思います。
一時的な対策として
スマホやWebブラウザでも同じようにSkypeが使えるので、別にデスクトップ版にこだわってない、今だけとりあえず使えたらいいよ、という方はそちらもご検討ください。
スマホにアプリ版Skypeをインストール WebブラウザでサインインしてSkypeを使う
(※古いMacの方はブラウザ用プラグインのバージョンが対応しておらず、通話ができない=チャットしか利用できないことがあります)
Skypeのアカウントとパスワード
2015年まで、Skypeは任意のアカウント名とパスワードで新規登録できる仕様だったので、その後もそのアカウント名とパスワードでサインインが可能です。
しかし2016年からは仕様が変更になり、
・電話番号かメールアドレスをアカウントIDとして登録
・FacebookアカウントをIDとして登録
・MicrosoftアカウントをIDとして登録
このいずれかでなければSkypeの新規登録ができなくなりました。
このため、Skypeを使い始めた時期と新規登録した方法によって、サインインに使用するアカウント名の形式が 『 任意の英字ユーザー名 』 だったり『 Outlookメールアドレスの@より前の部分 』 だったりするので、アカウント名とパスワードを忘れた時は、Skypeを使い始めた時期をよくよく思い出してみてください。
ファイルを書き換えてデスクトップ版Skypeにサインイン
当然ですが以下でご紹介する方法はMicrosoftが推奨するSkypeの使用方法に反します。
ファイルの書き換え、およびその後のSkype使用については自己責任でお願いいたします。
また、今後のSkypeのアップデート等により、この対処法が効かず、再度エラーが発生する可能性がありますので何卒ご了承ください。 ご注意
手順1:Info.plistを開く
①デスクトップ画面、もしくはメニュー内から自分のHDDを開く
②アプリケーション一覧からSkypeを見つけて右クリック
※Mac専用マウスをお使いの場合は
キーボードの【 control 】キーを押しながら通常クリックしてください
③【 パッケージの内容を表示 】
④【 Contents 】フォルダを開く
⑤【 Info.plist 】ファイルがあることを確認
※間違えて編集した際に復元を行うためにあらかじめファイルをどこかにコピーしてバックアップデータを作っておいてください。
⑥【 Info.plist 】ファイルを右クリック(もしくは【 control 】キー+通常クリック)して
【 このアプリケーションで開く 】をクリック
⑦テキストエディットで開いて編集できる状態にする
手順2:Info.plistを書き換えて保存
古いSkypeバージョンの数字(6.0など)になっている部分を全て最新バージョンの【 7.39.0.102 】などに書き換えます。
(追記;2017年11月現在の最新バージョンは12.4.676.0です。都度ご自身で最新バージョンをご確認ください)
書き換える箇所はこちら。
(※お使いのSkypeのバージョンによってファイル内容が多少異なる場合があります)
<key>CFBundleInfoDictionaryVersion</key>
<string>7.39.0.102</string>
//47行目あたり
<key>CFBundleShortVersionString</key>
<string>7.39.0.102</string>
//68行目あたり
<key>CFBundleVersion</key>
<string>7.39.0.102</string>
//84行目あたり
<key>LSMinimumSystemVersion</key>
<string>7.39.0.102</string>
手順3:Skypeにサインイン
書き換えたら上部のテキストエディットメニューから【 保存 】を行い、Skype関連のファイルやフォルダを閉じてからSkypeを起動してサインインを試してください。
もし上記のようにSkypeのバージョンを最新バージョンに書き換えてもダメなら、Mac OSのバージョン(10.6など)も新しめの【 10.9 】などに書き換えてみてください。
<key>DTSDKName</key>
<string>macosx10.9</string>
更にそれでもダメだったら、一度【 Info.plist 】ファイルのコピーをどこかに作っておいて、Skypeのコンテンツフォルダの中から【 Info.plist 】ファイルを削除し、コピーしておいたファイルをフォルダ内に貼り付けして元に戻してみてください。
何かのキャッシュが残っていて弾かれている場合はこの手順でクリアされるはず。