【不正リンク】セレクトラからのリンク差し替え提案メール

スパムメール

2019年10月4日追記:
この変なメール送ってきたセレクトラから
「表現が必要以上に過激で、妥当ではない」
として、この記事の削除を求めるメールが来ました。

要約すると
「記事の内容は事実で間違いありません」
「でも山賊呼ばわりはやめて、記事を削除してほしい」
と書いてあったので、一番下に訂正と謝罪を追記しました。
『山賊』という表現についての訂正とセレクトラに対する謝罪

2022年7月25日追記:
今度は当記事に担当者の個人名を記載していることについて「名誉毀損にあたるので訴訟の用意がある」との連絡が来たため、個人名のみ削除させて頂きました。

騙されてリンクしちゃダメですよ

先日、セレクトラという企業から変なメールが来ました。

件名:サイト記事内リンク切れ箇所のお知らせ
お世話になります。突然の連絡で失礼いたします。
私はセレクトラという電気・ガス料金の比較を行うサイトの運営を主に行う会社の○○と申します。

この度、年金個人情報流出の問題について色々と調べていたところ、こちらのひとつの記事にたどり着きました。
年金情報の流出とセキュリティ対策
この記事にあるPDFリンク
個人情報流出について
へ飛ぼうとしたところ、既にリンク切れとなっていたため見ることが出来ませんでした。

そこでその中身を抽出し同じPDFページの修復を致しました。
恩着せがましい話で恐縮ではありますが、よろしければ、他の閲覧者の方もリンク先ページを見ることが出来るように、
こちらに代替してみてはいかがでしょうか。
http://selectra.jp/sites/selectra.jp/files/pdf/0000150601ndjIleouIi.pdf

よろしくご高配のほど、お願いいたします。
***************************************************************
Selectra
URL: https://selectra.jp
Phone: +81-50-5532-8804
Adress: Calle del Conde de Vilches, 20, 28028 Madrid
**************************************************************

一見するとただの親切な人のように思えるかもしれませんが、私がまず違和感を抱いたのは

・なんで『電気・ガス料金の比較を行うサイト』が『年金個人情報流出の問題について色々と調べていた』のか?

・『中身を抽出し同じPDFページの修復を致しました』ってあるけど、自サイトの内部に掲載してるし、やってることは無断転載の上に商用利用という犯罪では?

という2点です。

詐欺リンクの匂いがプンプンするなあ…と思って、ひとまず会社名と住所で検索かけたら
多分世界で最初のとんかつ評論家 元木一朗のブログ
というサイトさんの記事に、同内容のメールが掲載されていました。

やっぱりリンク狙いの下手なSEO対策で、いろんな方にリンク部分だけ変えてメールを送りつけているんですね。姑息すぎる。

正しいSEO対策

これまで
【簡単SEO対策】チェックツールGRCで検索順位の変動を見る
【プラグイン】SEO対策・All in One SEO Packで検索エンジンにアピール
といった記事でもお話したとおり、SEO対策とは、GoogleさんやBingさんなどの検索エンジンに気に入られるように頑張って、検索結果でちょっとでも自分のサイトを上位に表示してもらうことです。

例えば弊社はパソコンの修理業者ですので『液晶画面割れ 修理』といったキーワードで誰かがキーワード検索をかけた時に、100位に表示されるよりは10位に表示されたいなあと思っています。
上位に表示されるためには、ホームページの中に『液晶画面が割れた』『修理』などの検索されたキーワードと一致する文章があり、尚且つそのホームページ自体がGoogleさん達から
「作られて年数も経ってるし、ページ数もそこそこあるし、内容も悪くないし…まあいいんじゃないの」
という評価を貰えていれば評価が高い順に検索結果ページに表示されます。
この検索エンジン側からの評価を上げようと頑張ることが『SEO』や『SEO対策』と呼ばれています。

世の中には様々なSEO対策がありますが、一番良いSEO対策だけははっきりしています。
唯一無二の情報を記載した皆の役に立つ内容で、大勢が足繁く通ってくれるサイトを作ること
しかしこれはシンプルでありながら難しいことです。

また弊社を例に、Googleさん相手の話で申し上げますと『液晶画面割れ 修理』というキーワードで上位に表示されたい訳なのですが、このキーワードを含むオリジナリティ溢れるページ、と言われても割れた液晶画面を交換して直す、という内容にオリジナリティの出しようもないというかどうしても他社さんと似たり寄ったりになるというか。

まあそれでもどうにか頑張ってみよう、と決意したサイト運営者が取れる手段は

・ページ数を増やしてみる
(質も大事だけど量も大事)

・ページ内に盛り込むキーワードの数を増やしてみる
(日本語がちょっとおかしいレベルで同じ単語を繰り返しているサイトは、これをやり過ぎた悪い例です)

・サイトマップやツリーメニューで見やすく移動しやすいページを作る
(案内地図があった方がGoogleさんがふらりと立ち寄った時にも心証が良いらしいですよ)

・HTMLやCSSやなど記述形式の決まりごとを遵守するように気をつける
(ジャラジャラと見苦しいアクセサリーをつけた人よりもシンプルなお洒落さんをGoogleさんは好むようです)

などなど。

それはもう涙ぐましい努力です。
それもこれもGoogleさんに捨てられないため。
Googleさんは有名人だし頭もいいし権力もあるしお金持ってるし私にはもうあなたしかいないの。
(…あれ?健気に尽くす女だったはずがちょっと腹黒くなってるな?)

というわけで、サイト運営者は訪問者さんにとって有益なサイトを心がけつつ、Googleさんの覚えをちょっとでもめでたくしようと手を変え品を変えサイトを改装してみる訳ですが、ちょっとやそっとでは満足してくれません。
何といっても全世界のサイトがGoogleさんに向かって羽を広げる孔雀の如くアピールしているのですから、その競争率たるや物凄いものです。

「あの大企業がこのページを参考URLとして紹介しているということは有益なサイトなんだな」
「このページには一日に何百人も訪問者が居て、しかもページ滞在時間が長いということは読むに足る内容なんだな」
「Twitterでバズったサイトだから評価を上げてみよう」
そんな感じの根拠やきっかけがあって初めて、検索順位は上位に表示されるようになります。

不正なSEO対策

そうやってサイト運営者が日々頑張るSEO対策の中で、サイトの内容の充実とは別の部分でどうにかGoogleさんにアピールしたい、そう思った人々が次に向かう先が『リンク』です。

リンクというのは、サイト同士が繋がる(=link)という意味で、サイト上にあるリンクには

・発リンク(自分のページから外部サイトやサイト内の別のページに飛ぶリンクのこと)
・被リンク(外部サイトやサイト内の別のページからリンクされていること)

以上の2種類があり、Googleさんが気に入ってくれるのは被リンクです。

良質なページ内容であれば自然とリンクを貼ってくれる人も増えるはずなのですがそれに足るページを作成することも難しく、また自然リンクが増えるのも待つ間も惜しい。
ということで「 日々努力して積み重ねるなんてちゃんちゃらおかしいぜ! 俺はもっと賢くお前らを踏み台にして利益を得てやるんだよ、ヒャッハー!! 」という山賊みたいな思考の方が世の中には少なからず居るため、今回のようなメールが山賊(仮)から届くことになります。
 (追記:「記事の内容は事実で間違いありません。でも山賊呼ばわりは過激すぎて妥当な表現ではない。記事を削除してほしい」というメールがセレクトラから送られてきたので、一番下に訂正と謝罪を追記しました。⇒『山賊』という表現についての訂正とセレクトラに対する謝罪

山賊(仮)の狙いは
親切ぶって自サイトへのリンクを貼らせ、自サイトの評価を上げる
どういった企業か確認に来た人がサイトにアクセスするのでアクセス数が増える
といったことかと思われます。

『 清く正しい運営をしている企業サイトや個人サイトから リンクをたくさん貼られているセレクトラのサイトは良いサイト 』とGoogleさんたち検索エンジンに認識させようとしているんですね。
ちなみにこの不正リンクがGoogleさんにバレたら、そこにリンクを貼っているこちらの評価も『 不正リンクに協力した 』という巻き添えで下がる可能性があります。くれぐれも山賊(仮)の思惑通りにリンクを貼ってしまわないようにご注意くださいね。

今回のようなリンク依頼以外にも、SEO対策で不正を働こうとする相手が近づいてくることがあります。
企業サイトや個人サイトの運営者さんはお気をつけください。
海外の不審なサイトからのリンクを拒否する【Googleリンク否認ツール】
ネイバーからの不正リンク(jptrans.naver.net・jj2k.naver.com)を駆除&リンク否認する
ポータルサイトへの勧誘電話

追記:『山賊』という表現についての訂正とセレクトラに対する謝罪

この記事の一番上に記載したとおり、セレクトラからこの記事の削除を求めるメールが来ました。
「記事の内容は事実で間違いありません」とのことだったので、別に事実無根の誹謗中傷というわけでもなく、記事を削除する必要は感じなかったので掲載はそのままにさせて頂いています。

更に「『山賊』という表現は必要以上に過激で、妥当ではない」と書いてありました。
営利目的のメールであることを明示せず、こちらの許可なく営利目的のメールを送りつけ(この2点とも『特定電子メール法』という法律に違反しています)、そんな企業でも山賊(仮)呼ばわりされるのはイヤなんだなあ…と不思議な気持ちになりました。
まあでも自分の書いた記事で人を傷つけたのなら良くないことだなと思ったので、とりあえず『山賊(仮)』呼ばわりしたことに対しては謝罪のメールを返しました。

返したメールの内容がこちら。

はじめまして、この度はご連絡有難うございました。
頂いたメール内容について一つ訂正ですが、リンク切れの修正は、御社から頂いたメールによってではなく、リンク切れを通知してくれるWordPressプラグインからの通知によって修正しました。

仰るとおり、ブログ内のリンク切れを修正することは閲覧者の方にとって有益ですが、それはブログ運営者の裁量において行われるべきものであり、御社が他者の権利を侵害してまで通知を行う意義が私どもには全く理解できません。
『SEOを目的とした自社の利益の優先』以外に何か理由がお有りでしょうか。

また、そうした不正な行為に対して私どもが抱いた感想としての『山賊(仮)』という表現だったのですが、私どもの心証について「表現が必要以上に過激で、妥当ではない」として記事の削除を求めるご連絡を頂いて大変困惑しております。
「貴殿が記事内でおっしゃられていることは事実で、間違いありません」と仰っているのに、悪く言われるのは我慢がならない、というのはあまりにも勝手ではないでしょうか。とはいえ私どもの記事にてお心を傷つけてしまったということでしたら大変申し訳なく存じますので、すぐに記事内にて訂正と謝罪を掲載させて頂きます。
記事内にて失礼な表現をいたしましたこと、改めて深くお詫び申し上げます。
以上、ご確認のほど宜しくお願い申し上げます。

改めてセレクトラ様に対し『山賊(仮)』という表現を使ったことにつきましては訂正の上、不愉快な思いをさせてしまいましたこと、深くお詫び申し上げます。

担当者名の削除

上記の出来事から2年が経ち、今度は当記事に「担当者の個人名を記載していることについて名誉毀損にあたるので訴訟の用意がある」との連絡が来たため、個人名のみ削除させて頂きました。
『従業員本人のプライバシー保護の観点から、この記事の完全な削除』を依頼する連絡を頂いたのですが、社名を出しての本記事については以前に「貴殿が記事内でおっしゃられていることは事実で、間違いありません」とセレクトラ様から確認をいただいており、本文自体は事実無根の名誉毀損にもあたらないものとして、記事全体の削除については応じかねます。

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