パソコン液晶画面の故障原因と修理内容

過去記事パソコン液晶画面の故障症状と原因が2014年掲載とかなり古くなってしまったので、改めて最近のパソコンの液晶画面の不具合として良くある症状と、その原因と修理内容・概算お見積りについてご紹介します。

何はともあれコードとバッテリーを抜いてみる

デスクトップでもモニタ一体型でもノートパソコンでも、なんならスマホでもiPadでも。機械に不具合が起きた時。

まず共通してお試しいただきたいのは
①電源を切って
②接続されているコードや機器を全部抜いて挿し直し
③室温を適温にしてから再起動
という手順です。

コードの接触不良や、高温環境・低温環境による一時的な負荷、一時的な電圧異常であればこれで直ります。
それでも直らなかった場合は以下の症状ごとの項目をご覧ください。

・だんだん暗くなって見づらくなってきた
・真っ暗になって何も見えない
液晶バックライトの不良かも

・斜めの線や黒い丸しか映らない
・色彩の表示がおかしい
液晶パネルの不良かも

・砂嵐のような画面の乱れがある
・縦線や横線、縞模様が表示される
マザーボード基板のグラフィック不良かも

液晶バックライトの不良

そもそも液晶パネルは、液体と固体(結晶)の中間に位置する『 液晶材料(液晶組成物)』を基板で挟んでサンドイッチにして封じ込め、更に光の加減や液晶材料の動作を操って文字や画像を表示させるために導光板、偏光板などが重ねられています。
液晶パネルの造り
液晶パネルの中では、サンドイッチにした液晶材料に対して「 全員整列!! 」と電圧で合図して整列させ透過・非透過を変えたり「 今から赤い板に光を当てるから赤を出して 」 と光らせてみたりして、あなたが見ている画面に様々なものを表示させています。

以前は液晶パネルの光源であるバックライトには直径2mmほどの蛍光ランプ(冷陰極管=CCFLランプ)が使われていましたが、ここ5年ほどでLEDバックライトが主流になってきました。

蛍光ランプもLEDランプもご家庭の照明器具などで皆さんにも馴染み深いものかと思います。
パソコンの液晶の中にもあの照明の小型版が入っていて、同じように経年劣化や物理的な衝撃で割れが起きることがあり、そうすると液晶が暗くなったり映らなくなったりといった不具合が発生します。
また、バックライトに電圧を流しているインバーターという部品が傷んだ時も同様の症状が起きます。
バックライト不良の症状一例

バックライトの交換修理

CCFLランプのバックライトが切れた場合は、本数にもよりますが¥9,000~12,000程度で交換が可能です。
LEDバックライトが切れた場合は、最近のパネル用のLEDは交換がほぼ不可能なため液晶パネル丸ごとの交換が必要になります。
下記の液晶パネルの交換の項目を合わせてご覧ください。

液晶パネルの不良

液晶パネルへの物理的な衝撃や圧迫によって発生する割れや断線が原因で表示不具合が起きます。
液晶パネル割れの症状一例
液晶はドロドロした油状の透明な組成物ですし、パネルは各部品が重ねられていますからパネルが割れても、バシャッと液体が出てくる!というようなことにはなりません。
ですが微妙に液体ではあるので、割れたまま放置すると少しずつ少しずつ中で漏れ出してじわじわ黒い部分(何も映せなくなった部分)が広がってくることも。

ごく稀にですが
「 前日までは普通だったのに、今日起動したら割れていた 」
「 気づいたらいつの間にか液晶が割れていた 」
ということもあります。
何かを挟んでしまった覚えも無いし、落としたりしてないし。
なのになんで割れてるんだ!?と心情的に物凄く納得がいかない故障なのですが、残念ながらほとんど全て気づかずに液晶に負担を掛けていたことが原因です。
ノートパソコンの開閉時に、片手で端っこを持って毎回閉じていたせいでひねった状態で力が加わって割れてしまったり、内部で断線が起きたり。
閉じた上にノートやファイルを乗せたり、PCバッグで持ち運んだ時に一緒に入れていたマウスやACアダプターの角が当たっていて圧迫されたり。
そうした事が故障につながることもあるので、普段から特にノートパソコンの取り扱いには注意してくださいね。

あとこれからの年末年始は、大掃除で液晶モニターが一体型のパソコン(テレビみたいな形状のパソコン)を動かしてお掃除しようとして、うっかり倒したり、コードを引っ掛けて机から落としてしまって液晶を割る方が増えます。
あらかじめパソコンのケーブルを外して、どこかに寝かせて置いてからお掃除してください。
※どこにどのケーブルが刺さっていただ分からなくなりそうな方はスマホのカメラとかで元の状態を撮影してからケーブルを抜くと安心です。

液晶パネルの交換

新品の液晶パネルと交換する場合は ¥13,000~¥50,000-程度です。
価格に結構な幅があって分かりづらくて申し訳ないのですが、機種によって使われている液晶パネルが異なり、そのパネルの仕様や流通状況により価格が異なります。
ご依頼時の部品流通状況によっては中古リフレッシュ品のみ手配可能な場合や、逆に新品パネルしか入手できないこともあります。

現在一番多く電気屋さんに並んでいて、使っている方も多いノートパソコンの液晶サイズが15.6インチ(A4よりちょっと大きい、通勤バッグにギリギリ入るくらい)です。
液晶サイズが15.6インチ、バックライトがLED、タッチパネル機能が付いていない、表面処理が光沢(真っ暗な画面状態で自分が反射して映り込むくらいのピカピカした仕様)、という一般的な液晶パネルであれば、交換お見積りは¥23,000-(税込¥25,300-)です。

液晶モニター一体型PCの20インチ以上の大きめのパネルや、薄型軽量ノートパソコンのUltrabookやAppleのMacBookなどに使用されている特殊仕様パネルだと3~5万円とかなりお高くなります。

マザーボード不良による表示不具合

画面表示がおかしくなった時、その原因として考えられるのはバックライトや液晶パネルそのものの不良だけではなく、マザーボードの不良である可能性もあります。
マザーボードとはパソコンの内部基板で、ここにパソコンを動作させるにあたってとても大切な部品が色々載っています。

こういうの ↓ がマザーボードです。
マザーボード

・部品が金属によって半田付けされているため、動作熱が上がりすぎると接触箇所が溶けて剥がれて接触不良が起きる
・ジュースや食べ物をこぼしてショートして焼ける、あるいは金属が腐食する
・経年劣化や物理的な衝撃で上に載っている部品自体が傷んだ
などの原因で、グラフィック表示が正常にできなくなります。
液晶パネル・マザーボード不良の症状一例
◆何も画面に映らない、映ってもすぐに消える
◆色彩の表示がおかしい
◆砂嵐のような画面の乱れがある
◆縦線や横線、縞模様が表示される
こんな時はマザーボード不良の可能性が高いですね。
(同様の症状で液晶パネルの不良、液晶ケーブルの不良の場合もあります)

故障状況にもよりますが、一般的なパソコンのマザーボード修理の場合、修理料金は¥15,000~30,000程度です。
これは元々マザーボードに載っている部品の違いや、破損の度合いによって料金が変わります。

ただし、飲み物や食べ物をこぼしたまま使い続けて金属腐食がかなり進行している場合や、高熱による破損が全体に及んでしまっている場合、各部品の取り外しが不可能な設計になっているマザーボードの場合などは修理では改善しきれず、マザーボードの交換が必要になることがあります。
その場合は修理よりも料金がかさみ、修理の日数も掛かってしまいますので、不具合が出始めたらできるだけお早めに診断・修理をご検討ください。

修理の概算お見積りは無料です

いずれの症状であっても、出来るだけ迅速に修理していただいたほうが破損部品が少なく、修理も安価に早く済む可能性が高いので、お買い替えではなく修理をご検討される際にはお早めにご相談いただければと思います。
お使いのパソコンの機種型番と故障状況をお知らせいただければおおよその修理金額のお見積りが可能です。

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