音楽にまつわるホリデーロゴ

特別なイベントや偉人の生誕記念にたった一日だけGoogleトップページに表示されるホリデーロゴ
その中でも音楽に関するロゴを由来と共にご紹介したいと思います。
それぞれのロゴには楽しい仕掛けがありますので、
是非タイトル部分のリンクから実際のロゴを見に行ってみてください。

以下クリックでご覧になりたい各項目へジャンプできます

ドビュッシー生誕151周年
流れる夜景に合わせてドビュッシーの『月の光』を聴くことが出来る素敵なロゴです。

ロバート・モーグ 生誕78周年
『モーグ・シンセサイザー』の生みの親に敬意を表してGoogleモーグを演奏することができます。
蛇足としてシンセサイザーのお話も。長いですが宜しければお付き合いください。

レス・ポール 生誕96周年
ギブソンのエレキギター風のロゴ。もちろん演奏も可能です。

ドビュッシー生誕151周年 Claude Debussy’s 151st Birthday

作曲家クロード・ドビュッシーの生誕151周年記念ロゴです。
再生▼を押すとドビュッシーが作曲した『月の光』が流れます。
ドビュッシー
音楽に合わせて夜の街の風景が移り変わっていくのも素敵ですね゚・。*(´∀`*)。・゚+

ちなみに、ドビュッシーが作曲した管弦楽曲『海 (La Mer) 』のスコア表紙には
芸術にまつわるホリデーロゴ でもご紹介した、葛飾北斎の『神奈川沖浪裏』が使用されています。
Debussy_海スコア表紙
ヨーロッパで19世紀頃に流行したジャポニズム(東洋趣味)の影響が伺えますね。

ロバート・モーグ 生誕78周年 Robert Moog’s 78th Birthday

ロバート・モーグ
歴代のホリデーロゴの中でも最高傑作と名高い、ロバート・モーグの生誕78周年記念ロゴです。

モーグさんは『モーグ・シンセサイザー』の生みの親、という訳で
シンセサイザーMoogを演奏することができるロゴです。
細かな設定はもちろん、録音再生もできます。
Googleさんの本気が垣間見える、とても良いロゴです。

鍵盤の上部にある4つの箇所でそれぞれ
ミキサー、オシレーター、フィルター、エンベロープの調整が、
右のボックスの赤い●で録音、▲で再生が可能です。
鍵盤はマウスで弾くこともできますし、
白鍵のみキーボードで弾くこともできます。

Moog Music社の公式HPに詳しい説明があるのですが、いかんせん説明が英語な上に
楽器の演奏と縁遠い私には何が何やら…
MOOG DOODLE SYNTHESIZER クイックスタートガイド
ページクリックでPDFファイルとしてダウンロードできるので、
モーグの演奏に挑戦してみたい方は保存・印刷してご覧ください。

実際にこのロゴのモーグを華麗に演奏している方の動画がこちら↓


ここまで弾いてくれたらGoogleさんも作った甲斐があるでしょうね。

そして私はシンセ音楽が好きなのでここからちょっと長いお話になりますが宜しければお付き合いください。

モーグ・シンセサイザーについて

現在の主流であるデジタル・シンセサイザーが台頭するまで、
シンセサイザーといえばモーグ・シンセサイザー(以下モーグ)という時代があったのだそうです。
最近またモーグの音色が見直されているようですので、普段あなたが聴いているアーティストの楽曲にも
実はモーグが使われているかもしれません。

日本のミュージシャン、イエロー・マジック・オーケストラ(以下YMO)の楽曲にもモーグが使用されています。
YMO『RYDEEN(ライディーン)』などのライブ映像において
坂本龍一氏と、マニュピレーターの松武秀樹氏が演奏している楽器がモーグです。
坂本教授が弾いているのが『ポリモーグ』(たぶん)、松武氏のモーグは『モーグIII-C』。
背後のモジュール入りのキャビネットと合わさって何だかもう要塞のようで
見応えがありますので、機会がありましたら是非演奏シーンをご覧ください。
その大きなモジュラーのおかげで、モーグの通称は『タンス』になったのだとか。
確かにタンスっぽい。

NHKで放送されている schola 音楽の学校 においても、先日(2014年1月)の電子音楽編で
坂本教授と松武秀樹氏が音楽家の卵である高校生達への体験授業で実際のモーグを使っていました。
電子の波でありとあらゆる音色を作るという特色が分かり易く説明されていて大変面白い回でした。
見逃した方はその内DVDになるかもしれないのでチェックしてみてくださいね。

シンセサイザーの第一人者・冨田勲

時代劇や大河ドラマ、映画、アニメ、CMと幅広いシーンで活躍なさっている作曲家さんで、
大河ドラマ『天と地と』オープニング、アニメ『リボンの騎士』主題歌、
映画『たそがれ清兵衛』作中曲、NHK『きょうの料理』テーマ曲など、
富田氏が手がけた楽曲は多くの方の記憶に残っているのではないでしょうか。

日本で初めてモーグを個人輸入し、苦労してその演奏方法を会得・習熟して様々な楽曲を発表した方で、
先ほどご紹介したYMOのマニュピレーター・松武氏のお師匠さん(でいいのかな)でもあります。
クラシックとテクノを融合させたシンセサイザー楽曲で世界的にも有名であり、
日本人として初めてグラミー賞にノミネートされた、まさに日本が誇る作曲家さんです。

そんな富田氏が、上でご紹介したドビュッシーをモチーフにして作った曲が収録されているのが
アルバム『月の光』です。
アマゾンさんの商品ページの各曲視聴サンプルから視聴することができます。
こちらの楽曲にはモーグIII-P(ポータブル・キャビネット型)が使われています。

こちらは1978年ごろに放送されたシンセサイザーを特集した番組の映像です。
冨田勲氏のインタビューがメインですが、スタジオの様子が
現在のミュージックスタジオと違って手作り感と工夫が溢れているのが伺えていいですね。

ボーカロイドを起用したイーハトーヴ交響曲

更に2012年、冨田氏はボーカロイド・初音ミクをソリストとして起用した『イーハトーヴ交響曲』を発表しました。
宮沢賢治の文学作品を題材とした交響曲で、
第3楽章 注文の多い料理店
第4楽章 風の又三郎
第5楽章 銀河鉄道の夜
第7楽章 岩手山の大鷲〈種山ヶ原の牧歌〉
以上の4楽章において初音ミクの独唱を聴くことができます。

イ―ハトーヴ交響曲 特集番組

それにしてもまさかボーカロイドを加えての交響曲まで作ってくださるとは
思ってもみなかったのでびっくりしました。
電子の楽器であるシンセサイザーと、電子の歌姫であるボーカロイド。
冨田氏の中では相通じるものがあったのかもしれませんね。

もちろん宮沢賢治のホリデーロゴもあります

『銀河鉄道の夜』をモチーフにした宮沢賢治 生誕記念ロゴ
宮沢賢治
ジョバンニとカンパネルラの友情、生死と自己犠牲と人間愛と…色々なものが詰まった不朽の名作。
アニメ版の『銀河鉄道の夜』(1985年制作)も世界観を見事に表現した名作でした。
ちなみにアマゾンさんで銀河鉄道の夜 [DVD] が販売されています。

更にこのアニメ版の音楽を手がけているのはYMOのベーシスト・細野晴臣氏です。
オリジナルサウンドトラック商品ページから各曲の視聴もできます。

その他の『銀河鉄道の夜』をモチーフにした楽曲

ジブリ映画や北野監督映画の音楽でお馴染みの久石譲氏も
『銀河鉄道の夜』をモチーフにしたアルバムCDを制作しています。
視聴はこちらから→ 銀河鉄道の夜 [Soundtrack] 久石譲&ワンダーシティ・オーケストラ
このCDをリマスタリングしたものも2013年に発売されています。→銀河鉄道の夜 [Blu-spec CD] 久石譲

レス・ポール 生誕96周年 Les Paul’s 96th Birthday

ギブソンのエレキギター「レスポール・モデル」の生みの親であるレス・ポールの生誕96周年記念ロゴです。
レス・ポール
マウスポインタで弦をつまびくと音が鳴る他、
キーボードを半角にしてZ(もしくはAかQ)から右のキーへと順に押すと
ドレミファソラシドと音階を鳴らすこともできます。
適当に弾いてもそれっぽくなってくれるのが嬉しいロゴで
ちょっとしたギタリスト気分が味わえます。

右下にある黒い長方形のボタンを押すと30秒間の録音開始、
もう一度同じボタンを押すと録音終了です。
するとボタンの左にURLが表示されるので、それをコピーしてURLにアクセスすると
自分が録音したメロディが再生されます。

そしてこのロゴギターでも華麗な演奏に挑戦したチャレンジャーがいらっしゃいます。
もしGoogleロゴのギターでスピッツの曲を弾いたら、という動画がこちら。


なんて器用な方でしょうか。うらやましい・・・!

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