普段お使いのデスクトップパソコンやノートパソコンをお掃除したことはありますか?
大多数の方は、ホコリがついたから液晶を拭いた、キーボードの汚れを拭いたことがある、くらいではないでしょうか。
暑いしもう外には出たくない、お盆休みはネット三昧で引きこもる!そんな予定を立てているあなた。
パソコンにホコリや汚れが溜まると故障の原因になります。
食べこぼしがあると基板が腐食して動かなくなってしまったり、CPUファンにホコリが詰まると回転しなくなってしまったり。
ファンや排熱口からの排熱がホコリで妨げられると、高熱の発生で部品が焼損して起動自体ができなくなってしまうことも。
パソコンをフルに活用する前に、簡単にお掃除をしてみてはいかがでしょう。
まずは簡単な外側のお掃除から
準備するもの
布を2、3枚
古くなったハンカチや手ぬぐいなど、出来る限り柔らかい布を準備しましょう。
汚れがひどい場合は多めに準備してください。
メガネ拭き
メガネ拭きのような目の細かい柔らかい布であればOK。
液晶専用クロスがベストです。
中性洗剤
台所用洗剤など。
洗剤の説明書きに記載されている『 液性 』の項目を確認してください。
ホコリ取り用のブラシ
キーボードやヒンジの隙間に入り込んだホコリや汚れを取り除きます。
パソコン専用ブラシでなくても、毛の硬すぎないブラシであればOK。
古いチークブラシや、お掃除用のホコリ取りブラシでも代用できます。
パソコン用ブラシ、メガネ拭きや液晶専用クロスなどは100円均一や家電量販店などで販売されています。
エアダスター
スプレー缶から気体を噴射してホコリを吹き飛ばすものです。
100円均一にもあるのですが、内容物が部品に優しくない場合がありますので出来ればエアダスターに限っては家電量販店やAmazonさんなどの通販サイトで販売されているちょっと良いやつを選んでいただくと安心です。
缶を横にした時に液漏れするタイプだと部品に付着する心配がありますので横倒しにしても逆さにしてもOKなタイプをご購入ください。
お掃除の前に
※必ず電源を切り、コードを抜いてから作業してください※
コードに引っ掛かってお怪我をしたり、本体を落下して破損させたり、
水分が入ってショートしたりといったことのないように出来れば全てのケーブル、周辺機器を取り外してください。
またコードを後で元通りに配線するために元の状態を携帯やデジカメで撮影しておくと安心です。
キーボードのお掃除
デスクトップ型の外付けキーボードの場合は、逆さにしてゴミ箱の上で振ってみましょう。
意外に小さなゴミやホコリが隙間に入り込んでいるものです。
次にブラシで軽く隙間を掃いて目立つゴミを取り除きます。
この時、無理に隙間にブラシを突っ込むと、キーと基板を繋いでいる部品を壊してしまうのでご注意を。
エアダスターがお手元にある場合は出来るだけ距離を空けて、軽くゴミを吹き飛ばしましょう。
ある程度、隙間のゴミやホコリが取り除けたらハンカチなどの布に中性洗剤を水で薄めたものを染み込ませて固く絞ってから表面を拭くとほどんどの汚れが落ちます。
薄める割合は水 100: 中性洗剤 1 程度ですので、
ペットボトル1本分(500ml)の水に対して5ml(小さじ1杯)の中性洗剤を混ぜましょう。
水や洗剤が垂れて内部に入り込まないようにきちんと絞って、ゆっくりと一つ一つのキーを拭くようにしてください。
まとめて拭くと無理な力が横向きに加わりキートップ(文字が書いてある四角い部品)が外れてしまうことがあります。
汚れが落ちたら、最後に水だけで濡らした別の布で拭いた後、更に乾いた布で拭いて洗剤と水分をきちんと拭き取るようにしてください。
洗剤が残っていると変質して新たな汚れの原因になります。
ご注意!
※特にノートパソコンの場合、エアダスターを至近距離で使わないでください。
勢いがありすぎてホコリが内部の部品に入り込んでしまい故障の原因になってしまうことがあります。
※掃除機は出来る限り使わないようにしてください。
基板からの接続部分が弱い機種の場合、吸引されてキートップが外れてしまうことがあります。
液晶画面のお掃除
意外と普段はほったらかしにしてしまって、気づいたら指紋やホコリで汚れているのが液晶画面です。
うっかり力を込めて拭いてしまうと液晶割れの原因になりますし、キズを付けてしまうと悲しすぎますので、くれぐれも下記に注意して作業してくださいね。
ちょっとしたホコリや汚れの場合
メガネ拭きや液晶専用クロスなど、目が細かく柔らかい布で拭き取りましょう。
少し頑固な汚れの場合
キーボードのお掃除と手順は同じです。
ハンカチなどの柔らかい布に、中性洗剤を水で薄めたものを染み込ませて固く絞ってから、汚れている部分を注意して優しく拭いてください。
汚れが落ちたら、最後に水だけで濡らした布で拭いた後、更に他の布で乾拭きして、メガネ拭きや液晶専用クロスで軽く磨けば完璧!
洗剤と水分をきちんと拭き取るようにしてください。
ご注意!
中性洗剤以外の洗剤・ウェットティッシュ・ガラスクリーナーなど、溶剤や研磨剤を含んだもので拭くと薬剤の作用によりパネルにキズがついたりシミになったり、
最悪の場合は完全にパネルが溶けて使用不能になってしまいます。
OA機器専用と書かれているクリーナーでも、液晶の表面仕様によってはダメージを与えてしまうことがありますので使用はおすすめできません。
また、ここで布ではなくティッシュを使ってしまうと繊維が残って余計に汚く見えることがあるので出来れば布を使ってくださいね。
マウスのお掃除
光学式、レーザー式のマウスなら、キーボード等と同じく水拭き、乾拭きで外側を綺麗にして終了です。
しかし、少し前のタイプで底面にボールがついているものだと、ボールの部分からホコリが入り込むと反応が悪くなって動かなくなってしまいますので
合わせてボール部分も綺麗にする必要があります。
分解してボール部分の中に入ってしまったホコリを取り除くのは大変です。
そこで、簡単にお試しいただけるのはガムテープなどの上をコロコロ動かす、という方法です。
入り込んでしまったゴミやホコリがテープにくっついて大部分を取り除くことができます。
外装のお掃除
ホコリを取り除く
見るからにファンや排熱口の部分にある網目にホコリが溜まっている場合、ブラシで払ったり、軽く拭きとってみましょう。
この時、外側からファンに直接触れそうな状態であっても無理にブラシを差し込んでホコリを払ったりするとファンが壊れる原因になりかねません。
あくまでも直接部品には触れず、ホコリだけを取り除くようにしてください。
油性マジックなどの汚れ
パソコン本体(外装)についた汚れが水拭きではなかなか落ちない、お子さんがマジックで落書きしてしまった、剥がしたシールのあとが残っている、そんな時にはエタノール(純度の高いアルコール)で拭き取ります。
工業用エタノールはホームセンターで、無水エタノールは薬局で売っています。
ただし塗装の仕様によっては塗装まで剥がれてしまうことがありますので
最初から思い切りやるのではなく、試しに目立たないところを少しだけ拭いて
塗装が剥がれないことを確認してから行ってください。
また、油性マジックの跡はマニキュア用の除光液や、ミカンなど柑橘類の皮(外側でこする)でも取り除くことができます。
この場合も塗装に影響が無いか、目立たないところで試してから拭いてくださいね。
ケーブルコードもついでにお掃除
各ケーブルも乾拭きして綺麗にしておきましょう。
また、ケーブルが絡まると断線やショートの原因になりますし、無理に引っ張った状態になっているとコネクタ(本体とコードの接続部)が傷んでしまいます。
出来るだけ絡まないように伸ばしておくか、コードリールなどを使用してすっきりまとめておきましょう。
ちょっと難しいPC内部のお掃除
次に、割合簡単にお掃除が可能なデスクトップパソコン内部の清掃方法を記載しておきます。
ノートパソコンや一体型の場合は、分解方法が機種により様々な上、部品が詰まっていて、部品や配線に触れずにお掃除する、というのが慣れていないと難しいと思われますので、どうしても自分でやってみたい!という方は
お使いの機種の分解方法などをネットでお調べいただいた上で挑戦してみてください。
もし完全に壊れてしまった機種がお手元にある場合などは分解の練習に使ってみると良いですね。
更にAppleの機種については、一番最初のカパッと開く段階からかなり難しいため、無理をせず、プロにお任せいただいた方が良いと思われます。
準備するもの
覚悟
何事かと思われるかもしれませんが、これが一番大事だと言っても過言ではありません。
内部清掃には外側のお掃除とは違って緊張感と時間が掛かります。しかも下手をすればパソコンが壊れます。
予め覚悟して、自己責任の元で作業に取り掛かってください。
YouTubeなどで内部清掃の手順の動画を公開してくださっている方もいますので
事前にそちらをご覧いただくのも良いですね。
いざ作業をされる際にはくれぐれも慎重に、出来る限り内部の部品に触れることがないように落ち着いて作業を行ってください。
お子さんやペットが好奇心で触れると怪我をしてしまうこともあります。
誰にも邪魔されない環境で一人でひっそりと作業しましょう。
エアダスター
スプレー缶から気体を噴射してホコリを吹き飛ばすものです。
100円均一にもあるのですが、内容物が部品に優しくない場合がありますので出来れば家電量販店やAmazonさんなどの通販サイトで販売されているちょっと良いやつを選んでいただくと安心です。
缶を横にした時に液漏れするタイプだと零れた液が部品に付着する心配がありますので横倒しにしても逆さにしてもOKなタイプをご購入ください。
掃除機もしくはハンディクリーナー
丸いノズル、もしくはブラシノズルがついている掃除機で、ダスターが吹き飛ばして散乱したホコリを吸い取ります。
通常のコード掃除機のほうがもちろん吸い込む力はあるのですが、個人的にはハンディクリーナーの方が力加減が簡単でこういった細かいお掃除の時には扱いやすい気がします。
ハンディクリーナーがあると、ちょっと台所で粉物をこぼした時や車内のお掃除などにも便利なので、今後も使う機会が多そうな方はこの夏のボーナス商戦の時期に安くなっていれば購入していただくと良いかもしれません。
(とか言ってるとなんか家電量販店さんの回し者みたいですね)
デジカメもしくは携帯電話のカメラ
ネジを外して外側のケースを分解したは良いけれど「どこにどのネジが入ってたっけ…ここはどうなってたっけ…」と組み立ての際に呆然とすることの無いように、元の状態、ネジ留めの状態、分解した手順などを写真に撮っておいて後で見直せるようにしましょう。
コードやケーブルの配線も、どの線がどこに刺さっていたかを撮影しておくと後で簡単に繋ぎ直せて安心です。
お掃除の前に
※必ず電源を切り、コードを抜いてから作業してください※
コードに引っ掛かってお怪我をしたり、本体を破損させたりしないように出来れば全てのケーブル、周辺機器を取り外してください。
※電源を切って一時間ほど経ってから作業しましょう※
特に夏場、ファンがきちんと回っていないパソコンだと内部の動作熱が60~90℃近くの高温になっていることがあります。
熱が残っている状態でうっかり触ると火傷してしまいます。
※静電気に注意※
最初にドアノブなどを触って静電気を逃がしてから作業してください。
静電気を帯びた手で触れてしまうと部品によっては壊れてしまうことがあります。
夏場であればあまり静電気に神経質になる必要はありませんが念のために。
お掃除やネジの取り付けがしづらくなるので私はあまり好きではないのですが、どうしても心配な方は薄手のゴム手袋をはめて作業されてもOKです。
※窓を開けて換気しながら作業してください※
不燃性のエアダスターであれば特に気にしなくても良いのですが、
可燃性の気体を使用したエアダスターのガスがお部屋に充満すると危険です。
くれぐれも閉め切ったお部屋で作業した上にタバコを吸う、なんてことをなさらないように!U・x・U
可能であれば屋外やベランダで作業していただくと飛んだホコリでお部屋が汚れることもありません。
ただ真夏に屋外でやるとひたすら暑いのが難点です。
静電気の心配が無い夏を選ぶか、汗をかかない冬を選ぶかはあなたしだい。
※汗などの水分は厳禁※
パソコンの周りに飲み物や水を置かないように、また汗が流れ落ちて濡れたりしないようにご注意ください。
汗には塩分が含まれるため、基板に汗が付着するとその部分から腐食が始まることがあります。
いざ内部のお掃除
①本体ケースを開けます
ネジを外してカパッと開いて取り外すタイプのケースや、力を入れてスライドすると開くタイプのケースなどがあります。
外したネジは種類ごとに小皿などに入れて失くさないようにお気をつけください。
また、この取り外せる部分にファンなどの配線が繋がっている機種もあります。
開いた!と思って一気に取り外すのではなく、ゆっくり内部を確認しながら開けてください。
もし配線が繋がっていた場合には、コネクタ(差込部分)の形状を確認して完全に外して大丈夫なものかどうか慎重に判断してください。
抜いても大丈夫そうなら、まず写真を撮って元に戻す時の参考にしましょう。
外して良いものか判断できない場合には、コードを繋げたまま慎重にずらして、出来そうであればその隙間からお掃除してください。
ケースの内側が汚れている場合は外装と同じく中性洗剤を水で薄めたものを浸した布で拭いてください。
②ホコリを飛ばす
内部の部品や配線に触れないように、飛ばしたホコリが別の部品の隙間に入り込まないように注意しつつ、エアダスターでホコリを飛ばしていきます。
ホコリの固まりがあるようならブラシで少しずつ剥がしていただいてもOKです。
排熱を行っているファンやヒートシンクの辺りは空気を通しているので特にホコリが溜まりやすい部分でもあります。
ファンとヒートシンクにホコリが溜まっている状態がこちら。
ここまでホコリが溜まると排熱できずに高熱が発生して部品が壊れる可能性が高くなりますので、綺麗に取り除いておきましょう。
エアダスターを使う時は、出来るだけ離れた位置からスプレー噴射を当ててホコリを吹き飛ばしてください。
特にファンを急激に回転させすぎると回転数の限界を超えて傷んでしまったり、本来の回転の向きと逆向きに回って破損してしまうことがあります。
ファンに噴射を当てる時は特に気をつけてください。
③エアダスターの可燃性ガスが気化するまで待つ
使用したダスターの種類によりますが、40分~1時間くらい待ちましょう。
可燃性ガスが残った状態で掃除機を使うとガスも一緒に吸い込んで危険です。
少し時間をおいて、ガスが完全に気化してから掃除機を使いましょう。
屋外で作業している場合はあまり長く待たなくても大丈夫ですね。
待ちきれない方は扇風機やうちわでやんわり風を送って時間短縮しましょう。
不燃ガスを使用しているダスターを使った場合は特に待ち時間は必要ありません。
④掃除機でホコリを吸います
残っているホコリもダスターの噴射によって剥がれて吸い込みやすくなっているはずなので、掃除機の丸ノズルやブラシノズルを近づけてホコリを吸い込みます。
ここでノズルが部品や配線に当たらないようにご注意ください。
少し離した状態でも、十分にホコリを吸い込むことができるかと思います。
ダスターを使わずに掃除機を直接部品に当ててホコリを吸い取る方もいらっしゃいますが、破損の原因になることがあるのでおすすめできません。
⑤元通りにケースを戻す
内部のホコリが一通り無くなったら、ケースを開いた時と逆の手順でケースを閉じます。
配線をケースに挟んでいないか、無理やり配線を入れ込んで他の部品を圧迫したりしていないかを確認しながらゆっくり組み立ててください。
⑥配線を繋いで起動確認
コードを繋ぎ直して起動が確認できたら完了です。
お疲れ様でした。無事にお掃除できましたでしょうか。
もし最終的に起動ができない場合は、途中で配線や部品に触ったりして接触が悪くなってしまった可能性があります。
内部を開けて、触った配線をもう一度差し込み直してみてください。
ここまで読んでみたけど、やっぱり自分でやるのは怖い…という方は、ご近所のパソコン屋さんがお安く内部清掃してくれることもありますのでお尋ねくださいね。
もちろん弊社でも内部清掃を承っております。
パソコンを長持ちさせるにはのページも合わせてご覧いただいて、出来るだけ故障や不具合なくパソコンが長持ちするようにお気をつけください。