新しいパソコンを買う時のポイント・部品の選び方

パソコンスペック

最近は新型コロナの影響で在宅でお仕事をする方も増えているかと思いますので、家で書類を作ったり、インターネット通話で会議をしたり、といったお仕事に対応できるスペックのノートパソコンを基準に、それぞれの部品の数値の意味などをご紹介したいと思います。

スペックの記載例

ノートパソコン買い替え

ひとまず適当に価格.comさんで見つけたお手頃な機種で

メーカー:東芝
シリーズ名:dynabook
機種型番:EZ55/LBSD(W6EZ55BLBB-K)
OS:Windows 10 Home 64ビット
CPU:インテル Core i7-8550U プロセッサー
CPUコア数:4コア/8スレッド
メモリ:8GB(8GB×1)/最大16GB
ディスプレイサイズ:15.6型FHD(ノングレア)
SSD:512GB SSD
光学ドライブ:DVDスーパーマルチドライブ
無線LAN:IEEE802.11a/b/g/n/ac
Bluetooth:Bluetooth(Ver4.2)
Office:Microsoft Office Home & Business 2019

以上のスペックを例に一つずつご説明していきます。

仕事の都合で急いでるから先に大体のことを知りたい!という方は
・Windows 10
・CPUはCore i7
・メモリ 最低でも4GB、大きければ大きいほど処理が速い
・SSD(もしくはHDD)最低でも512GB、大きければ大きいほど安心
・無線LAN搭載でMicrosoft Officeが付いてる

だけ覚えて購入PCを検討してください。

メーカー

普段 皆さんが職場で良く目にするPCメーカーはお手頃価格なDELL(アメリカのメーカー。
日本に入ってくるDELLは中国工場産)やLenovo(香港のメーカー、旧IBM含む。主に中国工場産)が多いかもしれません。

しかし現在、皆さんもご存知の通り新型コロナの感染流行により中国、アメリカ、ヨーロッパ圏の物流はとても不安定で、部品工場も稼働停止した所が増えたために新しいPCを注文しても実際に配送されるのは1、2ヶ月先という状況が続いています。
そのため、今すぐ使用できるPCが欲しい!という場合には家電量販店や通販サイトに在庫があるPCを購入するか、ヤフオクなどのオークションサイトで動作保証品の中古PCを買うことになります。

日本メーカーの東芝、富士通、NEC、Panasonicあたりは部品を輸入した後で日本で組み立てている事が多く、ある程度の新PC用部品は確保していると思うので流通の影響をまだそれほど受けていないのではないでしょうか。

BTO PCが多いマウスコンピューターや、高性能部品を搭載したゲーミングPCが多いMSIなどは発注を受けてから部品を組み合わせていくので選んだ部品によっては配送が遅くなるかも。

acerASUSといった台湾メーカーはまだ流通が他よりマシなのでまだ旧モデル、新モデルともに在庫が日本国内にも多めにあるかも。
台湾メーカーは安価かつ機能もちゃんとしてるので結構オススメです。
価格.comさんヨドバシカメラさんの通販サイトなどで価格や機能を比較してみてください。

HP(ヒューレット・パッカード)の日本法人だとPavilionシリーズもお手頃価格でビジネス向き。
ちょうど今は春の新モデルが発売されて型落ち品がお安く出る時期でもあり、HPでも旧モデル売り尽くしセールやっててお買い得です。

ここまでご紹介したPCメーカーが販売しているのは皆さんが馴染み深いであろうWindows OSが搭載されたPCです。
もう一つの有名なOSのMac OSを搭載したPCのメーカーがAppleです。
スマホがiPhoneの方は、MacのPCだと色々アプリとソフトを連携させることができて便利なのでMacを購入しても良いのかもしれませんが、仕事場とデータのやり取りをする時にWindowsとMacではデータ形式が異なる事が多く、その度に変換かけたりするのがちょっと不便。

Apple以外はどこのPCであっても基本的に中の部品の仕様はそれほど変わらないので(例えばLenovoでもNECでも、開けてみたら中に入ってるHDDが一緒、とか普通にあります)見た目などのお好みで、あるいはご予算に応じて選んで頂ければ大丈夫です。

型番

東芝のdynabookシリーズなどは、型番が2種類記載されていることがあります。
品番;EZ55/LBSD
型番;W6EZ55BLBB-K
といった感じですね。

どちらもその機種の型番で、本体をひっくり返して底面にあるシールに記載されています。
メーカーサポートに問い合わせする際や、弊社のような修理業者に修理見積もりをする際にはこの型番をお知らせ頂くことになるので『型番シールは底にある』とうっすら記憶にとどめておいてください。

ちなみにこの機種の型番の最後の『-K』は価格.comモデルという意味です。
他にジャパネットたかたモデル、ヤマダ電機モデルなど、PCメーカーが企業と提携して割安モデルを出したり、オマケソフトやプリンターが付いてたりします。

OS:Windows 10 Home 64ビット

OS(オペレーティング・システム)、つまりPCを動かすための基本のシステムプログラムのこと。
大雑把に言うと、OSが入ってないPCは電源が入るだけのただの機械の箱です。

一般的に流通しているPCに最初から搭載されているOSはWindowsが多く、写真屋さん、印刷屋さん、アーティストさんといった画像加工ソフト、音楽編集ソフト等を良く使う方はMacを使っている方が多いです。

現在リリースされているWindows OSの最新版は10。
その後ろにあるHome PremiumやProなどのバージョンの違いは、よほどこだわりが無ければ気にしなくて構いません。
お仕事でディレクトリ・サービスを使う場合はProが必須ですが、そんなもの聞いたことも無い…という方はHome Premiumで大丈夫です。

あと32bitと64bitがありますが、とりあえず64bit版を選んでおけば問題ないです。
例外は、税務会計ソフトや企業独自ソフトをインストールする予定があり、そのソフトがビット数の指定をしている場合です。
結構昔に作られたソフトの中には稀にですがWindowsとOfficeソフトが両方32bit版でないと入らないソフトがあるのでご注意ください。

CPU:インテル Core i7-8550U プロセッサー CPUコア数:4コア/8スレッド

CPU(セントラル・プロセッシング・ユニット)、日本語では中央処理装置。
各装置の制御やデータの計算・加工を行う部品であり、言わばパソコンの脳にあたります。
基本的にはCPUクロック(動作周波数)の数字が大きいほど、コアが多いほどパソコンの処理速度が向上します

もう細かいことは面倒くさい、という方はCPUはCPUクロック(動作周波数)とコアの数字が大きいほうが高性能!とだけ覚えていただいて次の項目まで飛ばしていってください。

ここからちょっと細かい説明です。

インテル Core i7-8550U プロセッサー・4コア/8スレッド
これはインテルというメーカーのCPU部品で、シリーズ名がCore i7、型番が8550Uという意味。
4つのコア(クアッドコア)を持ち、1つのコアに2つの命令(スレッド)が可能なので合計で8スレッドという意味です。

以前は1つの脳(コア)で1つの命令(スレッド)しか処理できない機種が多かったのですが、最近のCPUは1つの脳で同時に2つの命令を処理できるものが増えてきました。
もちろん、コアとスレッドが多いほど処理速度が上がります。

CPUのスペック欄に
・TB(ターボブースト)
・スマートキャッシュ
・HT(ハイパースレッディング)
といった文字が追加で書かれている場合は書かれていることが多いほど高性能で動作が速くなります。
CPUについてより詳しく知りたい方は、過去記事:パソコン購入のポイントをあわせてご覧ください。

メモリ:8GB(8GB×1)/最大16GB

一時的な計算データなどを保存・処理する部品がメモリ(Memory)。

Windows10が入っているPCでは最低でも4GBは無いと動作がかなり遅くなります。
4GB、8GBくらいがおすすめ。16GBだと尚良し。

この機種の仕様のように8GB/最大16GBと書かれている場合は購入時に搭載されているメモリは8GB、後から16GBに増設する余地もあるよ、という意味。

(8GB×1)とあるのは、8GBのメモリを1枚です、4GBを2枚の8GBじゃないよ、という意味。

ディスプレイサイズ:15.6型FHD(ノングレア)

液晶パネルの大きさが15.6インチ、フルハイビジョンでノングレア(非光沢)。
15.6インチは大体A4サイズのコピー用紙くらいの大きさで、皆さんが家電量販店などで一番目にするサイズの画面の大きさです。

FHD(フルハイビジョン)、とてもざっくり言うと表示される画像や映像が綺麗に表示できる液晶。
HDよりFHD、FHDより4Kが綺麗です。

ノングレアとグレア

ノングレア(非光沢)とは、液晶の表面処理仕様がすりガラスっぽい感じに白っぽくなっていて反射を抑えることで目に優しく長時間作業向きにした液晶仕様のこと。
反対にグレア(光沢)だと、ピカピカした表面仕様で映り込みなどが気になることはありますが、代わりに色味がはっきりするので画像や動画が綺麗に見えます。

パッと見でグレアの方がディスプレイが綺麗な印象を受けるために家電量販店に並んでいるノートパソコンはグレア液晶のものが多いです。
そのためノングレア液晶のPCをご希望の場合はメーカー直販サイトや通販サイトでご購入頂くほうが簡単です。

SSD:512GB SSD

HDD、SSDはパソコンのデータを保存している部品で記憶装置やストレージデバイスとも呼ばれるものです。
容量が大きいものであればあるほど沢山のデータが保存できます。

Windows 10の場合は、最低でも512GB以上、ご予算に余裕があれば1TB(1000GB)のものを選んでください。
Windows10はシステムデータや日々のWindows Updateのファイルが大きいので、256GBではどんどん容量が圧迫されて動作が危うくなります。

HDDとSSDの違い

HDDは低価格・大容量です。
一方、SSDは頑丈・高速ですがHDDに比べて少し高価。

まずHDDは軸を中心に円盤が高速回転している駆動方式上、振動や衝撃に対してSSDよりも弱く、起動中にうっかり落としたりすると物理的にもデータ的にも壊れてしまうことがあります。
その代わり容量の大きなものでも割と安価なのでHDDが最初から搭載されているPCがこれまで主流でした。

一方、最近増えてきたSSDは、HDDとは駆動方式が異なるので振動や衝撃に強く、またデータ読込・書込の速度が速いのでHDDと比べると起動時間も半分ほどになります。
その代わりにHDDよりも価格が高く、容量の大きなSSDを選ぶとそのぶんお値段も跳ね上がります。

あんまり移動や持ち運びをしないパソコンであればHDDのほうがおすすめですし、逆に出張などで持ち運びの多い方や、起動時間を短縮したい方にはSSDがおすすめです。

光学ドライブ:DVDスーパーマルチドライブ

光学ドライブ=光学ディスクを読み込んだり書き込んだりするための部品。

■DVDドライブ;CDとDVDディスクの再生が可能
■Blu-rayドライブ;CD、DVD、Blu-rayディスクの再生が可能
■マルチドライブ;再生(読み込み)だけでなく書き込みも可能なドライブ

DVDスーパーマルチドライブと書いてある場合は、CDとDVDの再生と書き込み(ディスク作成)が可能ということになります。

現在流通しているパソコンは基本的にマルチドライブ(書き込みも可能)を搭載しているはず。
購入時にオプションでドライブを選べる場合は、自分が良く買うディスクがDVDのみならDVDマルチドライブで、Blu-rayディスクも購入する事があればBlu-rayマルチドライブを選んで下さい。

無線LAN:IEEE802.11a/b/g/n/ac Bluetooth:Bluetooth(Ver4.2)

無線LANが搭載されていないPCは、有線LANしか接続できません。

■有線LAN;お家にLANコンセントなどがあって、LANケーブルでPCを物理的に繋いでネット接続
■無線LAN;ルーターなどから無線でPCを繋いでネット接続

ノートパソコンの場合は、持ち運んでの使用を前提にして無線LANが搭載されている機種が多いのですが、稀にノートパソコンであっても有線LANのみの機種があるのでご注意ください。

無線LANのところにつらつら並んでいる11a/b/g/n/acといった英字は通信規格のこと。
現在は11ad(イレブン エーディー)が最新であり最速の通信規格ですが、adまで対応している機種はまだ少ないので11ac(イレブン エーシー)まで対応していれば充分です。
ついでにBluetooth接続が可能なPCであれば、スマホと同期して画像を無線で送受信といった作業も簡単にできて便利です。

Office:Microsoft Office Home & Business 2019

お仕事で使う場合はOfficeソフトがあらかじめ入っているかどうかがかなり大事です。

中古PCや廉価版機種では
・Officeソフトがインストールされていない
・古いバージョンのOfficeソフトが入っている
・Microsoft OfficeではないOfficeソフトが入っている
ということがあるのでご注意ください。

後から買うと高いから!本当にご注意ください!
(PC初期搭載のOfficeはメーカーがまとめて買って入れてるので普通にソフトだけ買うより安い)

お仕事用で主に文書作成やメールに使用するためにパソコンを使うのであればWord、Outlook、Excelなどを使うためにMicrosoft Officeというソフトが必要です。
他にもOfficeソフトは存在するので、Microsoftのものでなければならないということも無いのですが基本的に多くのWindows OSとセットで入っていたりして使用者が多いために一番有名なのがMicrosoft Officeですね。

また、新品でOfficeソフト付きのPCを購入した場合は、箱の中にMicrosoft Officeのプロダクトキーが書かれたカードが入っています。
それさえあれば、PCが壊れてデータが消えた時に再度Officeを入れ直すことができるので失くさないように大事に保管しておいてください。
プロダクトキーが無ければOfficeを買い直すために数万円かかります。

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